ストーリー

2003年07月27日 放送

第25話
「帰ってきた裏切りの美女」

バルセロナに滞在する一座。ある日、ナージャがアンセルマの元でフラメンコの練習に励んでいると、一人の美女がアンセルマの元に訪れた。美女の名はカルメン。彼女はアンセルマのフラメンコの弟子だったのだという。しかし、久しぶりの再会だというのに、アンセルマはカルメンを追い返してしまう。ナージャにも「カルメンと関わるな」と注意するが・・・

実はカルメンは、ホセの元恋人。昔、まだ名の知られていない闘牛士だった婚約者のホセを捨て、カルメンはイギリスの大富豪と結婚してしまったのだ。打算で動く彼女は、今では英雄と呼ばれているホセと『より』を戻すため、彼と話したことがあるナージャを利用しようと、帰路につくナージャに声をかける。

アンセルマに「関わるな」と注意されたものの、カルメンのペースに乗せられてしまうナージャ。カルメンの本性を知らないナージャは、ホセを彼女のもとへ連れて来てしまう。始めは自分を裏切ったカルメンを全く信じようとしないホセも、「あなたの側に居られないなら、生きていても仕方がない」という、カルメンの体をはった演技についに騙されてしまうのだった。

復縁し、再び婚約をしたホセとカルメン。公演を見に来た二人に、ナージャは祝福の気持ちを込めて、最高のフラメンコを踊る。しかし、輝くようなナージャの踊りとは反対に、二人の表情はどこか暗い。望むもの全てを手に入れたはずなのに、満ち足りない二人・・・。「光があれば必ず影がある」本当の意味にはまだ気付かず、バルセロナを後にするナージャだった。

スタッフ

脚本 成田 良美
演出 岡 佳広
作画監督 稲上 晃
美術監督 ゆきゆきえ/いでともこ