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2021年11月10日

コラム

「クレヨン王国 ~追想と発見~」より【1】 福永柏

父・令三とクレヨン王国の誕生

童話「クレヨン王国」シリーズは、1964年に福永令三が「クレヨン王国の十二か月」で講談社児童文学新人賞を得たことから始まりました。(~中略~)以後約40年書き続け、2005年作の「月のたまご完結編」に至るまで47冊、累計約500万部の作品群に成長しました。

40年で500万部という数字は、他のジャンルのベストセラーから見れば随分小さな数字に見えますが、編集者いわく「全国の学校図書館で、繰り返し読まれているので売り上げの何倍もの浸透力がある」とのこと。

書籍の好調につれアニメ化の話も持ち上がり、1997年に実現したのが東映アニメーション(当時の社名は東映動画)制作の「夢のクレヨン王国」でした。

日曜朝の放送で、原作より低年齢層を対象に作り込まれたキャラクターたちは、新しいファンを獲得しました。その方たちの多くは現在30歳代になっていることでしょう。アニメのみでクレヨン王国を知っている方も多いと思いますが、これを機に原作本の存在も知っていただけるとうれしいです。

福永令三は、1946(昭和21)年、早稲田大の学生のとき、名古屋にいた家族と共に熱海に移り住みました。以来、60年余り、この地の風土を愛し富士箱根伊豆を歩き回りました。晩年の随筆「ぶらりぶらりクレヨン王国」の前書きでは <海あり山ありのこの景勝地は、まだ少年の私に、日本の四季の美をいろはから教え直してくれた。> と述懐しています。とりわけ愛したのが、当時は草原だった熱海峠から岩戸山への尾根道でした。

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来年は没後10年、アニメ化25周年になります。熱海をはじめ伊豆各地の自然に育まれたファンタジー「クレヨン王国」シリーズが、全国のファンを巻き込んで伊豆の観光、熱海の復興に寄与することを念じ、時々この紙面を拝借する運びとなりました。初回は簡単な紹介となりました。また次回もお付き合いください。

福永柏氏の紹介

プロフィール

福永 柏(ふくなが・かしわ) 1957年生まれ
熱海市出身、上智大学理工学部物理学科卒。
プログレ・テクノ・ユニット「TPO」メンバーとしてアルバム発表後、NHK「岩合光昭のネイチャーワールド」などテレビ番組やCM、イベント音楽の作編曲・プロデュース多数。

※このコラムは、原作者・福永令三氏のご子息、福永柏氏が「伊豆新聞」に隔週で発表しているコラムをご本人の許可をいただいたうえで、短縮抜粋掲載させていただいています。
全文をお読みになりたい方は、「伊豆新聞」をご覧ください。

コラムURL:https://digital.izu-np.co.jp/series/contribution/35136