第 15 話 『 メッチャ危ない家族旅行 』 2004/05/09
脚本  清水 東 演出  上田芳裕 作画監督  東 美帆 美術監督  行 信三/いでともこ
家族旅行に出かける事になった美墨家と雪城家。ほのかの旅行先には綺麗な湖があり、不思議な言い伝えも一緒に受け継がれているらしい。胸をときめかせるほのかはもちろん、口では鬱陶しそうななぎさも旅行が楽しみな様子。しかし、当日宿泊予定の“レイクサイドホテル”にやってきたなぎさは驚愕!名前から連想されるオシャレな印象など微塵もなく、建っていたのはおんぼろ旅館…「うさんくさぁ」しかも、不気味な老主人に案内されて部屋に向かう途中、ほのかと祖母のさなえに会う!同じ旅行地に同じ宿…二人が一緒になってしまった事に不安を抱きつつ、とりあえず楽しむことにした二人だが…
旅館の前に横たわる美しい湖・乙女ヶ池と、孤島・ひびき島。遠い昔その島には一人の美しい娘と、仲の良い幼馴染の二人の青年がいたが、年頃になった二人は次第に娘を奪い合う様になってしまう。結局二人は決闘の末、命を落とし、娘はそれを悲しんで松になってしまったという。今でも松の両脇には二人が着ていた鎧を祭った祠があり、娘の吹く笛の音が聞こえてくるというが…。旅館の主人から、松から夕焼けを眺めると願いが叶うと聞いたなぎさとほのかは、良太に口止めをしてひびき島に出かけていく。しかし、またしてもそこで鎧に取り付いたザケンナーとポイズニ―の襲撃に遭ってしまう!!
夕飯の時間になっても帰ってこない二人を心配する家族の面々。その中で、良太がどこか落ち着かないでソワソワ…、なぎさに口止めされていた事を話してしまう。驚いて島に二人を探しに行こうとするさなえや理恵に、なぎさの父・岳は自分が行くから待っていて欲しいと告げ、単身島に乗り込んでいく。「やっぱりー!!」島では、二人が巨大な赤と青の武者と化したザケンナーに追われて大ピンチ!偶然旅館で出会った時の、いやな予感は当たっていた…。プリキュアに変身して敵を迎え撃つが、ほのかが倒れてきた木に足を挟まれて動けなくなってしまう!焦るなぎさの耳に届いたのは自分とほのかを呼ぶ、聞きなれた声…。「えっ…お父さん!?」
「邪魔をするなー!」岳の存在に気づいたポイズニーは、崖を必死に登ってくる岳を叩き落してしまう!岳の姿に気をとられたななぎさは、赤武者に掴みあげられて、あわや青武者の剣の犠牲に…しかし、どこからともなく悲しい笛の音が流れ、苦しみだす武者達。笛の音に答える様に、プリキュアの放ったレインボーセラピーの光が武者達を包み込み、ザケンナーが消えていく…。岳と共に戻ったなぎさ達は、湖に伝わるもう一つの伝説を聞く。それは若者が、一番大切な娘を二人で戦から守ったというものだった…。その夜、謝りに来たなぎさに岳は優しく諭す。「お前達はこの世で一番大切なものなんだからな」普段は頼りないけど、やっぱり父親ってイケてる!?
 
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