ストーリー

2003年8月31日 放送

第30話
「泥まみれの白バラ」

スペインを離れ、一座はギリシャのミコノス島にやってきた。そこでナージャは偶然にもフランシスを見かける。いつもなら大喜びで声をかけるのだが、スペインでの事が気にかかり、なかなか声を掛けられない。更に、スペインでも一緒にいた貴婦人と、親しげに話すフランシスを見て、ナージャはフランシスが解らなくなってしまう。

結局フランシスに見つかってしまったナージャは、意を決し、スペインでのことを話す。それを聞き、ひどく取り乱すフランシス。なんと、黒バラの正体は彼の双子の兄、キースなのだという。アップルフィールドでナージャを救ったのは、フランシスではなく、黒バラ=キースだったということが解り、ショックを受けるナージャ。

そんな時、二人の前に、フランシスを憎む少年二人が現れる。二人が暮らしていた孤児院は、フランシスの寄付を受け取った院長が、それを独り占めにし、逃げてしまったため 無くなってしまったのだという。少年達に見せられた孤児院の廃墟で、なす術無くうなだれるフランシス。そんな彼に、ナージャは思わず「あなたらしくない」と言うのだが・・・

今見せている情けない姿こそ、自分の本当の姿なのだ。それでも君は僕を好きと言えるのか・・・フランシスに逆に問いただされ、ますます解らなくなってしまうナージャ。「私は二人の何を見てきたんだろう・・・」今までナージャが抱いていたイメージとは全く違う顔を見せたフランシス、そして黒バラ。今までにない悩みに、答えを出せないナージャだった。

スタッフ

脚本 ルージュ・ドゥ・ルーン
演出 山吉 康夫
作画監督 高橋 任治/稲上 晃
美術監督 ゆきゆきえ/下川 忠海