第 37 話 『 いざ初舞台!! 負けるなロミオとジュリエット 』 2004/10/24
脚本  羽原大介 演出  岡佳広 作画監督  川村敏江 美術監督  行信三/いでともこ
今年のベローネ学院の学園祭、なぎさたちの桜組は『ロミオとジュエット』を演じることになった。配役はなぎさがロミオ、ほのかがジュリエット。演出はなぜかハリウッド進出を夢見る志穂、衣装は過去にプリキュアのコスプレをした夏子と京子だ。一同は志穂が宣言した『史上最強のロミオとジュリエット』をキャッチコピーに、日々の稽古に打ち込むことになる。だがいざ稽古を始めてみると、お姫様のイメージもそのままなほのかはともかく、体育会系のなぎさはセリフを覚えていないばかりか棒読み連発で先が思いやられる様子。
なぎさのセリフ覚えを待ってはくれず、ついにやって来てしまう学園祭。不安で仕方がないなぎさはメップルやポルンにセリフを教えてもらおうと考えるが、母や弟はもちろん藤P先輩まで見に来ていると知らされて緊張の絶頂に達してしまう。そして舞台に出るなり、転んだり、セリフを忘れたり、ポルンに教えてもらったセリフすら支離滅裂になって、さらに追い詰められてしまうのだった。しかもバルコニーのシーンでは甲冑タイプのザケンナーまで現れ、ますます混乱状態に陥ってしまう。
突然現れた甲冑タイプのザケンナー相手に、大立ち回りを演じるなぎさ。もはや劇とは関係ない展開になりつつあったが、その真に迫った殺陣に観客は大喜び。本物の『敵』と戦っているなど少しも気づかず拍手喝さいした。しかし丸腰で戦えたのはそれまで。ジュナの登場と共にプリキュアへの変身が余技されてしまう。舞台上での変身を戸惑うなぎさだったが、「みんな劇だと思うはず」とほのかに言われたことで変身を決意。そのまま戦闘の場を外に移すと、『逃げないこと、あきらめないこと』を心に刻んでザケンナーとジュナを撃退するのだった。
舞台では主役の2人が突然いなくなったことで生徒たちが唖然としていた。だが戦闘を終えた2人が何事もなかったかのように復帰。唖然としたままの生徒たちの前で、ザケンナーとの戦闘すら劇の一部であったかのように振舞う。そして「ひとりひとりの力はほんのわずかでも、力を合わせれば、きっと明るい未来が見えてくる!」と迫真のクライマックスを演じてどうにか成功を収めるのだった。おかげでなぎさは藤P先輩から褒められたばかりではなく、「男子部の学園祭にも遊びにおいでよ」と誘われて幸せの絶頂を味わう。
 
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