第 40 話 2004/01/18 キャンチョメ、兄ちゃんになる

脚本
山田隆司
演出
西沢信孝
作画監督
出口としお
美術監督
清水哲弘

スペイン・モンテフリオ村。この村にやってきていたサーカス・オロロンサーカス団。その中に、何故かピエロを務めるキャンチョメの姿があった。キャンチョメは、イタリアでお菓子につられ、うっかりサーカス団のトラックに乗り込んでしまいそのままサーカス団に居着いてしまったのだ。ドジなキャンチョメピエロが披露する芸は失敗ばかり。それでもお客さんにはウケてしまうのでキャンチョメ は更に複雑だ・・・。離れ離れになってしまった本の持ち主・ フォルゴレの事を思い、泣いてばかりの日々を送ってい た。

その日の公演を終え、村へと遊びに出掛けたキャンチョメ。道路脇の大きな木の下で、ひとり人形と遊んでいる女の子と出会った。彼女の名前はルシカ。自分の下手くそな芸にも無邪気に笑ってくれるルシカに元気をもらったキャンチョメは、ルシカの兄ちゃんになってやると言い出す。 ルシカの家にやって来たキャンチョメは、老婆・リリから ルシカは以前に両親を亡くし、二人が残してくれた牧場の 羊を一人で健気に世話している事を知る。

最近この村に、家畜や食料を奪っていく悪党がいると聞き、キャンチョメはルシカの羊は僕が守る!と宣言。しかしちょうどその時、羊舎の方で大きな破壊音が!急いで外に出てみると、そこにいたのは魔物のバーゴとその本の持ち主・フリトだった。家畜を奪っていた悪党とは魔物だったのだ。竜のような恐ろしい姿をしたバーゴを前に、臆病なキャンチョメはただビクビク震えるばかり。勇気を振り絞って反撃を試みるが、結局、ルシカの羊は全て奪われてしまうのだった。

牧場に悲しく響き渡るルシカの泣き声。守ってやるだのと言ったくせに結局何も出来なかった自分をキャンチョメは 激しく責める。ルシカにはいつでも笑顔でいて欲しいんだ!!そしてキャンチョメは、敵の元へと乗り込む決意を固める。敵アジトに向かって走るキャンチョメに近づくオー トバイ。無謀な事は止めろと諭すが、その揺るがない決意を確かめると、ライダーはゆっくりとヘルメットをはずす。彼こそキャンチョメの本の持ち主フォルゴレだった。 キャンチョメを探してバイクで旅を続けていたのだ。今ここに復活した高貴なる名コンビ。ルシカの笑顔を取り戻すため、いざ、戦いの地へ!!