第 34 話 2003/11/30 魔鏡編 夕陽に染まった涙 

脚本
大和屋暁
演出
吉沢孝男
作画監督
伊藤智子
美術監督
清水哲弘

復活した魔鏡を奪って逃走したグリサを、清麿とガッシュ、そして詞音とニャルラトが追う。グリサを無線で誘導し、清麿たちをあらかじめ用意しておいた罠に誘い込むハカセ。しかし、清麿たちはニャルラトの術の力により次々 と突破する。そしてついにハカセこと房市一郎がその姿を現した。一体どういうことなんだ・・・ことの顛末を理解出来ない清麿たちに、魔鏡の力があれば王を決める闘いから逃れられるなど真っ赤な嘘だと明かすハカセ。愕然とする詞音、怒りに燃えるニャルラトを前にハカセは魔本の光を魔鏡に反射させ、グリサへとその光を浴びせる・・・!

おぞましい雄叫びが響きわたり、グリサの体は見る見るうちに巨大・凶悪な姿へと変身を遂げた。その力はライターの火ほどしか出せなかった今までのグリサとは全くの別物だった。魔鏡の持つ力とは、魔物の力の増幅。詞音の願いとは、正反対のモノだった・・・。怒りのニャルラトはグリサへと突撃する!詞音、そして清麿とガッシュも後に続く。 しかしグリサは、飛びかかって来たニャルラトをいとも簡単に弾き飛ばしてしまう。「ニャルラトは絶対に私が守る!!」とどめを刺そうとするグリサの前に、詞音は毅然 と立ちふさがる。

詞音を助けようとガッシュが放ったザケルも、グリサに傷一つつけることが出来ない。「ファイガル!」ハカセの呪 文と共に生まれる炎。グリサの地獄の業火が詞音に迫ったその瞬間、最後の力を振り絞ったニャルラトが体当たりで詞音を救う。しかし、ニャルラトの魔本は炎に包まれてしまうのだった。ずっと一緒だって、約束したじゃない・・・詞音の頬に伝う涙をぬぐうニャルラト。泣き叫ぶ詞音の腕の中で、ニャルラトの体は光に包まれ消え去った。

「許さぬぞ、絶対に!!」詞音の純粋な心を踏みにじったハカセとグリサに、激しい怒りをたぎらせる清麿とガッシュ。そんな清麿たちの姿を愚かだと嘲るハカセ。新呪文 「マグマ・ガラン」で地面は裂け、マグマが飛び交う。周囲に炎のフィールドを作り出し、演出してみせるグリサ。 「・・・行くぞ清麿!」絶対的不利の状況の中、アイツら は必ず俺たちの手で倒す!その決意を胸に、清麿とガッシュは突進する。消えてしまったニャルラトのため。悲しみにくれる詞音のため。そして、呪われた魔境をめぐるこの悲劇の闘いに、今、終止符を打つために!!