第 133 話 2005/11/20 冷徹ザルチム 呪いの真実 立て! アリシエ

脚本
まさきひろ
演出
深澤敏則
作画監督
伊藤智子
美術監督
清水哲弘

ファウードの体内に侵入した清麿たちは、小腸のエリアで巨大トゲつきドリルに追われていた。全力で走って逃げる清麿たちだが、体力にも限界があるし、凹凸があって走りづらい!! ひとたび転べば、迫るドリルに粉砕される危険もある。そこで清麿は、どうにか危機を脱せないかと思考をめぐらせた。だがトラップはそれだけにとどまらず、消化用の触手までが迫って二重のピンチに…!! 触れれば溶解され、立ち止まればドリルの餌食。清麿たちは、まさに食道を通った食べ物と同様、ここでバラバラに分解され吸収されるしかないのか…!?

あのトラップは、ディオガ級の術であれば一瞬は足止めできる。その一瞬で脱出口に飛び込めば生き残れるだろう…まるで清麿たちの行動をすべて見通しているかのようなザルチムの言葉。連れ出されたウォンレイは、その言葉を聞いて清麿たちが助かるかも知れないと希望を持ちつつ、リオウたちに協力させられている自分の立場を改めて呪っていた…。その頃、清麿はある事実に気付き始めていた。砕かれ、解かされた物体が、養分を吸収される穴に吸い込まれているのである。この穴の中なら解かされる心配はない。これで…助かる!!

清麿の考えは甘かった。穴はいつでも開いている訳ではなく、ドリルが迫った瞬間だけ開くようになっていたのだ!! 強い術をぶつけてドリルを足止めしようにも、今の清麿ではパワー不足。そこでアリシエとリーヤが術を放つことになった。チャンスは一度…失敗は、すなわち死!! だがアリシエは、ギリギリになっても術を放とうとはしない…!! 一方、トラップを抜けた場合に清麿たちが辿り着くだろう場所に到着したザルチムやウォンレイは、清麿たち全員がトラップを抜けてきた瞬間を目撃する…!!

なぜアリシエは術を放たなかったのか? あの瞬間、エル&モモンが術でドリルの動きを遅くしなければ、間違いなく全滅していた…。その理由はアリシエが敵だからなのか? ザルチムは言い放つ。アリシエにはリオウの呪いがかけられ、すでに立つのも困難な状態…だからディオガ級の術を使うコンビを連れてくるために清麿たちを騙していた…と。だが、事実は違っていた。術が放てなかったのは、単純に体力不足だったから。アリシエは本気でリオウを止めようとしている。例えボロボロの状態でも、ウォンレイのように従うつもりはない!!