第 100 話 2005/03/27 もげよフォルゴレ! 愛と悲しみのバグパイプ

脚本
広平虫
演出
上田芳裕
作画監督
伊藤智子
美術監督
渡辺佳人

奈良で展開された、マエストロとの「狭間の世界」での戦い。そこでガッシュは新たな魔物「マジロウ」と友だちになった。しかし偶然そこで遭遇したシェリー&ブラゴと戦うこととなり、魔本が燃やされたことでマジロウは魔界へと引き戻されてしまった…。マジロウのパートナー「ニコラウス」は、バグパイプを世界に広めようとする明るい青年だったのだが、そんな事があってから悲しみに暮れ続けている。病院で療養中の彼は、清麿たちに励まされるものの今は涙しか出ない…。

「同じ長いまつ毛を持つ者として、このままキミを見捨てるわけにはいかない!」…どうにかニコラウスを元気づけようと、立ち上がるフォルゴレ。彼は、キッドを失ったナゾナゾ博士を励ましたように、今回もまたニコラウスに余計な…いや、親切心を発揮する。そしてパートナーのキャンチョメを伴い、ニコラウスと共にイタリア・ミラノにやって来たのだった。しかしニコラウスの沈んだ心はそう簡単に癒されるはずもなく、ドヨ~ンとした雰囲気を放出。それは周囲の人々にも悪い影響を及ぼし、街のそこかしこに陰鬱とした空気を伝染させてしまう…。

これ以上周囲に陰鬱とした気持ちを伝染させてはマズいと、フォルゴレは「王様の耳はロバの耳」のように、気持ちを穴の中に吐き出させようとした。しかしその考えは見事に裏目に出て、逆にニコラウスのマイナス思考をさらにイタリア中に広めてしまう!! バグパイプの沈んだ音色によって、哀しみを拡大させる人・人・人…。それは相乗効果となってニコラウスを包み、もっと彼を落ち込ませる。そしてその末に、「これ以上、ボクがバグパイプを吹くと…皆に迷惑がかかる…」と、バグパイプを捨てさせることになってしまった…。

まるでゴーストタウンのように笑顔を失ってしまったイタリア。その中でフォルゴレは、自分が彼らを元気づけるのだと「チチをもげ!!」を歌い始める。しかしバックダンサーさえ意気消沈していては、彼本来のパフォーマンスを引き出せない…。ニコラウスがマジロウとの思い出に大切なことを見つけたのはその時だった。「この気持ちだ…この楽しい気持ちなんだ…マジロウが大好きだったのは、ボクの楽しい音色のバグパイプだったんだ!!」…マジロウとの出逢い、そして楽しかった日々から見事な復活を遂げるニコラウス。その姿に、フォルゴレはようやく安心する。