第 15 話 『 ソフトボールは親子の絆 』 2006/05/14 脚本 山下憲一　 演出 大塚隆史　 　 作画 生田目康裕　 　 美術 行信三　 明日はソフトボール部の試合。毎日朝練に励む咲も、この時期ばかりは張り切って練習に参加していた。調子は上々。体調も完璧。咲だけではなく、チームの誰もが勝利を信じて疑わないほど絶好調である。あとは授業中の居眠りさえなければ…。だがその咲が、突然不調に見舞われてしまった。狙ったところにボールが走らない…。どんなに投げても大暴投…。ピッチングフォームに異常はないようだし…。「どうしよう…こんな事、今までなかったのに」…原因不明の絶不調に、咲は混乱していた。 咲の不調はウザイナーの仕業だった。きっかけは、ソフトボールに打ち込み、気力を充実させる咲の姿を見た満と薫が、「このパワーがプリキュアを強くしている」と分析した事。それを告げられたドロドロンが、「じゃ、アレを邪魔すればいいんだ」と、超小型ウザイナーを送り込んだのである。お陰で咲は、グローブの中に潜む小型ウザイナーに術をかけられ、不調に頭を悩ませることになったのだった。だがその事に気付かない咲は、明日の試合を控え、大好きなハンバーグカレーにも手をつけられずに、ただ落ち込むだけ…。 深夜、ソフトボールでピンチに陥る悪夢で目が覚めてしまった咲は、母が新しいパンを考え出そうと悩んでいる場面に遭遇した。相談に乗った母は言う。「でも、それは初めての事じゃないでしょ。咲が私のマネをしてソフトを始めた小さい頃、なかなか上達せずに泣いた事があったじゃない」と。そして、あの時咲が使いたがった母のグラブを渡し、ソフトボールが本来楽しいスポーツであること、精一杯ガンバる事を思い出させる。それで元気を取り戻した咲は、「お母さんのグラブなら大丈夫」と張り切って試合に臨むことにした。 朝、元気に家を出た咲は、舞と共に試合に向かう途中でドロドロンに遭遇した。そこで知らされる不調の原因。「アンタの仕業だったのね!!」…反撃に出た咲と舞は、自分を支えてくれる人々に感謝しながらウザイナーを撃破。ドロドロンを追い返す。これでようやく元の調子を取り戻した咲は、試合の最後まで全力で投げ続け、勝利を収める事に成功したのだった。そしてその夜、母親への感謝を形にしたかった咲は、自分が母をもてなしたいと個性的なオムレツを作って喜ばせようとする。