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第 25 話 『 ひかりの夏の日 さなえの思い出 』 2005/08/14
脚本 川崎良  演出 山田徹  作画 飯島秀一  美術 杦浦正一郎
ひかりには悩みがあった。このまま、なぎさやほのかに助けられるだけの存在でいいのか、自分らしくしていればいいとなぎさたちは言うが、『自分らしさ』とは、いったい何なのか…!?そしてそんな思いを抱えたまま、ほのかの家で夏休みの課題に取り組んでいたなぎさやほのかの元にやって来る。その頃、闇の勢力ではビブリスが焦りを感じていた。外に出たがる『謎』の少年、プリキュアと戦いに向かったまま戻らないバルデスとウラガノス。しかも彼女のカード占いでは、『切り札』を示す忌々しい暗示が…。
課題を一休みさせて一息ついたなぎさたちは、打ち水や風鈴などの『昔の知恵』について、さなえの興味深い話に耳を傾けていた。昔の日本には現在のようなクーラーや扇風機などはなく、それなりに涼を得る知恵を色々と持っていた…と。そして「もっと涼しい場所が近くにありますよ」と、さなえお気に入りの場所に誘われるのだった。「わあ、ボートがある!!」…自然公園にやって来たなぎさは、大ハシャギ!!ほのかを一緒に乗せ、さっそく貸しボートに乗り込む。ひかりは、さなえと一緒だ。なぎさたち程パワフルに進むことはできないが、彼女は自分なりのペースでボートを漕ぎ出す。
「いつも私が助けられてばかりで、何だか自分ばかりが甘えているみたいで…」ボートの上で思わずそう打ち明けるひかり。一方のさなえは「それで…つい遠慮してしまって、話したいこともなかなか言い出せない…」と見抜く。そして、漠然とした不安を抱えているというひかりに、「私はそんな時、けやきの坂に行って勇気を貰っています」とアドバイスした。けやきの坂…それはさなえがまだ幼かった頃、彼女の父がさなえをおぶって連れて行ってくれた思い出の場所。長い坂の先には、街が一望できる広大な丘が広がっていた。
けやきの坂は、さなえをずっと支えてくれた。空襲で町が焼け野原になり「何をしたらいいのか、自分に何ができるのか」と希望を見失った時も、美しく成長した彼女が不安に苛まれた時も…。そこで教わったのは、『希望をなくさない』こと。希望さえ見失わなければ、どんな苦難も乗り越えられるということ。ようやく見えた『答え』で元気を取り戻したひかりは、突然現われたビブリスとザケンナーに強い意志を持って対抗。さなえを護るために、プリキュアと共に全力でビブリスに挑むのだった。
 
(C)ABC・東映アニメーション