ルフィたちと別れて一人、くじらの森へ向かったローは、足止めされていたベポや仲間たちから歓声と共に出迎えられていた。一方、公爵の療養所へ向かっていたルフィたちに、ワンダはこの国を襲った恐るべき事件の真相を語る。かつて、モコモ公国はクラウ都を中心に栄え、ミンクたちが平和に暮らしていた。しかし、その平和も17日前、鳴るはずのない敵襲の鐘によって破られた。力づくで門を押し破ったジャックひきいる海賊たちはさらに森を切り裂き、建物を破壊し、地響きを上げてクラウ都へ進軍してきたのだった。
異様な気配を察した象主が吠え、何事が起きたのかと不安そうなミンクたちを前に、ジャックはワノ国の武人、雷ぞうを渡せと要求してきた。破壊を止め、今すぐ国を出ていけと怒るミンクたちに、シープスヘッドはジャックが四皇カイドウの腹心にして災害と呼ばれる三人の懐刀の一人、旱害のジャックだと明かし、雷ぞうを渡すか戦うかとミンクたちを威嚇した。交渉に立ったモンジイは、いない者は渡せないと言うと、ミンク族は嘘はつかないと説得する。しかし、ジャックは聞く耳を持たず、なおも雷ぞうを渡せと迫った。
ジャックの姿がマンモスだと聞き、興味を持ったルフィに呆れるウソップ。ワンダの説明に、ロビンはこの国を襲ったのはカイドウなのかと納得する。交渉は決裂、しびれを切らしたジャックの命令でプレジャーズたちがミンク族に襲いかかる。しかし、見せしめに痛めつけようとしたが、逆に子供の反撃で気絶してしまう。思わぬ反撃に呆気にとられる海賊たちに、モンジイはミンク族は生まれながらの戦士、全員を相手に戦うのか、鍛えられた銃士隊はこんなものではないと言うと、人探しなら公爵と話を付けてほしいと要求した。
モンジイの説得を拒絶したジャックはギフターズに命令を下した。その異形な体におどろきながら、モンジイを先頭にミンクたちは勇敢に戦い、すさまじい戦いが繰り広げられ、クラウ都は廃墟と化した。そして、生き残ったミンクたちは負傷者と共にどうにか右腹の砦へ逃げ込んだのだ。それにしても、ジャックが何故この島に侍がいるのをつきとめたのかと不信に思うウソップ。公爵の療養所が近づき、ブルックはみんなにこの国で侍が禁句な理由をわかってもらえたかとささやき、誰もが納得したかに見えたが、その言葉も終わらないうちにルフィは忍者がいないのはガッカリだと言ってしまう。