藤虎の猛虎に吹き飛ばされ、海に落ちるところをハイルディンにキャッチされたルフィ。すぐさま反撃しようとするが、それどころではないというハイルディンにより、ルフィは有無をいわさず霧の向こうへと連れさられてしまう。この状況でどうやって逃げるのかと危ぶむウソップに、オオロンブスは5キロ先の霧の中にみんなの船が止めてあると言うと、そこまでは船と船をロープでつないだ橋を渡るのだと説明した。まだ戦っている途中だとハイルディンに叫ぶルフィ。対する藤虎は逃がすまいと、次の手に打って出る。
藤虎により国中の瓦礫が東の港へ集まり、やがて黒雲のように上空を覆った。これだけの瓦礫を受ければ船は沈むほかない。万一、この場を逃れても、四皇たちから命を狙われ続けるとつぶやく藤虎。目の見えない自分に同情してくれたが、見たくないものを見過ぎたため、自ら目を閉じたのだと続けた。必死に逃げるウソップたちの背後に頭上へと瓦礫が迫る。引導を渡そうとする藤虎だが、ルフィを追って押し寄せた人々に邪魔される。異変に気がついたルフィが背後に目をやると、押し寄せる人々の姿を見ておどろく。
ルフィをののしりながら自分たちの手でレベッカを救うのだと叫ぶ人々。しかし、その言葉とは裏腹に、怒っている人は一人もいなかった。大人たちはみんなキュロスとレベッカが親子であることを知っていて、かつては親子三人で幸せに暮らしていたころから温かく見守っていたのだ。自分たちがいれば藤虎は瓦礫を落とせない。国を救ってくれたルフィたちを今度はこっちが助ける番だと駆け付けたのだ。藤虎はみんなを助けたいという気持ちにさせるルフィに興味を持ち、あんたの顔を見て見たかったと笑みを浮かべる。
オオロンブスの船へと案内されたルフィに、ハイルディンはいずれ、仲間と共に巨兵海賊団を復活させると宣言した。それを皮切りに海賊たちは自分たちの戦力の説明を始める。みんな王宮での戦いをきっかけに意気投合したというのだ。キャベンディッシュの美しき海賊団、バルトロメオのバルトクラブ、サイの八宝水軍、ハイルディンの巨兵海賊団、レオのトンタ兵団、イデオたちのXXXジム格闘連合、オオロンブスのヨンタマリア大船団。紹介が終わるとバルトロメオは神妙な面持ちで手をつき、自分たち7人と親子の盃をかわし、その配下5600人を麦わらの一味の傘下に加えてほしいと懇願した。