王宮からレベッカを連れ出して国中から追われる身となったルフィ。どこまでも追ってくる人々に辟易していると、待ち伏せしていた海軍の放った海楼石の網にとらえられる。レベッカの助けで網から逃れたルフィは、自分が囮になって追手を引き受けるから、キュロスのもとへ行くようレベッカに言った。あらためてルフィに礼を言い、かつて両親と暮らした家へ向かうレベッカ。そのころ荷物を纏めながら、キュロスは幸せだった日々を思い出し、レベッカの幸せのためとはいえ、スカーレットにウソをついたことを謝っていた。
何度も転び、ドレスは裂け、顔をすりむいて傷だらけになりながら必死に走り続けるレベッカ。やがて家を出ようとするキュロスの前に立ちはだかり、ウソをつかないでと詰め寄った。ウソをついたことを謝りながらキュロスは、自分が過去に人を殺したことを話すが、レベッカは聞こうとせず、自分は異国の王子の子などではなく、キュロスの子だと涙ながらに訴えた。黙って聞いていたキュロスの目にもいつしか涙が浮かび、一緒に暮らそうと懇願するレベッカに、本当に自分でいいのかと尋ねると、レベッカを抱きしめた。
レベッカが自分の意思で王宮を離れたことに、血は争えないと笑うリク王。その言葉にヴィオラも、スカーレットと同じことを頼まれるとは思わなかったと微笑む。一方、東の町、カルタの港でルフィを待つ海賊たちだが、突然の藤虎の出現にいきり立っていた。その藤虎から後を任されたバスティーユだったが、武器は盗まれ、軍艦は縫い合わされ使用不能になり、海兵たちが原因不明のまま倒れたとの報告に愕然としていた。そして、この国で起きた不思議なことは妖精の仕業と言われているとの報告に、部下を怒鳴りつける。
ゾロたちを守るのだと、身体を張って藤虎を迎え撃とうとする海賊たち。爆発音を聞いたルフィは東の港へと急ぐ。一方、ローと対面したセンゴクは、かつてファミリーに潜入した海兵のことを語り始めた。子供の頃に拾い、息子同然に育てたその男こそコラソンで、自分にとって特別な存在だったと明かした。そして、ドフラミンゴの元に潜入したコラソンから、オペオペの実の取引があると報告を受けたセンゴクは、島に近づくなと命令するが、それに従わず命を落としたと知って号泣した。コラソンの死の真相を追及するセンゴクにローは、自分がコラソンが気にかけていた珀煙病の少年だったことを認める。