ルフィたちを一網打尽にせよ。藤虎の命令を受けた海兵たちはキュロスの家へ急行した。船もない状態でどうやって逃げるのかとパニック状態のウソップに、バルトロメオはいつでもルフィたちが脱出できるよう海軍に見張りをつけてあると話す。すでに東の港には脱出用の船が用意され、港への道は街の各所に待機した海賊たちが海兵たちの足止めを買って出ていた。海兵たちの銃撃をかわし、東の港へ向かったルフィだったが、キュロスの考えにどうしても納得できず、後から合流することを約束して一人で王宮へと向かう。
リク王はヴィオラ、レベッカを連れて街へ降り、復位宣言を行うことを決意する。ヴィオラから、ルフィたちが海軍に追われ、島を出ようとしていることを聞いたレベッカは、お礼も言わず別れるのは嫌だと顔を曇らせる。一方、東の港へ援軍を送ろうとするバスティーユだが、すでに遅く、港はアブドーラたちに乗っ取られていた。今こそ恩返しのときだと、サイたちは海兵を相手に暴れ、ゾロたちを先へ行かせる。そのころ、レベッカの元へ急ぐルフィだが、勢いあまって海軍が待ち受けるひまわり畑の真ん中に落ちてしまう。
ゴムゴムの花火で海兵たちをなぎ倒したルフィは大声でレベッカの名を叫んだ。その声に気づき、窓に近づいたレベッカは、窓枠越しにルフィと再会する。ちゃんとお礼を言いたかったというレベッカの言葉をさえぎり、ルフィはキュロスのことはいいのかと尋ねた。レベッカはキュロスが自分を遠ざけようとしているのは、かつて、自分を案じる兵隊に心無い言葉を吐いたからなのかと目に涙を浮かべ、自分を遠ざけようとするのはキュロスの本心なのか、すがるように尋ねた。しかし、ルフィは自分で考えろとレベッカを突き放す。
レベッカの本心を確かめ、王宮から連れ出したルフィ。レベッカがさらわれたと聞き、血相を変えたリク王だが、その相手がルフィだと聞いて言葉を失う。ルフィの起こした事件は瞬く間に国中へ広がった。メイナードによってレベッカ救出の狙撃部隊が用意されるがルフィを狙撃しようにも弾は出ず、海兵たちも倒れてしまった。ルフィたちは東の港から脱出するはずだと睨んだバスティーユは、軍艦をはじめとする海軍の戦力を集結させる。英雄から一転、王女誘拐の犯人として国中から追われる身となったルフィだが、追跡をものともせず、レベッカを背負い、キュロスのもとへ走るのだった。