ローがドフラミンゴファミリーへの仲間入りを志願して一週間が過ぎた。コラソンに手ひどく扱われるローに、ラオGは血の掟を忘れるなと忠告する。ドフラミンゴは弟であるコラソンに傷をつけた者は死を与えると言うのだ。ジョーラとマッハバイスはローの肌が白く変色しているのを見て血相を変える。ドフラミンゴは騒ぐ二人を一喝、珀鉛病は伝染病ではなく中毒だと言い、ローにどうやって逃げたのかと尋ねた。ローは顔色ひとつ変えず、死体の山に隠れて国境を越えたと答え、自分を痛めつけたコラソンに復讐すると告げる。
裏切った相手の元へ乗り込み、圧倒的な力の差を見せつけるドフラミンゴファミリー。ベビー5からローのいた白い町について尋ねられたグラディウスは、かつてフレバンスと呼ばれ、童話の世界のように白く美しい国について語り始めた。珀鉛によって、人々は裕福に暮らしていた。だが、皮肉なことにその珀鉛が原因で国が滅んだ。100年前の地質調査で毒性のあることがわかっていたが、利益を優先する世界政府、王族たちはそれを隠した。何も知らずに珀鉛を扱った人々は体を蝕まれ、代々の寿命が縮んでいったというのだ。
医師の両親、妹ラミーと平和に暮らしていたローだが、ラミーが珀鉛病を発症したことで大きく運命が変わった。同じように肌や髪が白く変色、痛みに苦しむ人々が続出し、病院に押し寄せる。薬も人手も足りず、医師であるローの父ですら、発症した妹のラミーを前に嘆き悲しむことしかできない。やがて珀鉛病を伝染病だと信じた周囲の国々がフレバンスを八方から塞いで隔離してしまった。王族はすでに国を逃げ出し、自力で逃げ出そうとする者は容赦なく射殺される。残された人々は逃げ出そうと抵抗し、戦争が始まった。
避難船に乗ることを勧められるが、ラミーの容態を理由に断るローは、次の船で迎えにくるというシスター、同級生たちと再会を約束した。外の異変に気付き、ラミーを隠すローだが、侵入した兵士たちに殺された両親の亡骸を見つけ、すがりつき号泣する。追っ手から逃れ、夜に紛れ炎の中をさまよう中、避難船で逃げたはずのシスターと同級生たちの遺体に遭遇し、急いでラミーの元へ戻るローだが、炎に包まれた病院を目の当りにし、すべてを失い絶望し号泣する。こんな体験をすれば人格も壊れるとつぶやくセニョール。そのころ。コラソンに背後から襲い掛かるローだが、バッファローに目撃されてしまう。