レベッカが守りたいと願うおもちゃの兵隊とコロシアムで出会っていたことに気づくルフィは、何故そこまで心配するのかと尋ねる。するとレベッカは、ここではおもちゃも人間と同じで、恋人や友達のいない人に寄り添い、深く結びついているのに何故一緒に暮らせないのかわからないと言い、幼い頃に母親を失い、自分を育ててくれた片足の兵隊は、もはや親も同然の大切な存在なのだと話す。まもなく試合の再開を告げるアナウンスが流れた。レベッカはルフィと再会することを約束し、戦いの場であるコロシアムへと向かう。
屈強な男たちに交じり、闘技場へ歩くレベッカはいつしか母のことを思い出していた。幼い頃、母と二人で花を売ってつつましく暮らしていたレベッカ。しかし、ドフラミンゴが王となり追われる身となってしまう。どうにか逃げのびたものの、レベッカのために母親は街へ行き命を落とす。変わり果てた母を連れて戻った片足の兵隊は母を守れなかったことを詫び、レベッカに母親がかつて、この国のえらい人だったため、新しい王に命を奪われたと話し、レベッカのことは命に代えても守りぬき、ずっと傍にいることを約束する。
ドフラミンゴから逃れるため各地を転々とする片足の兵隊とレベッカ。懸命に働き、必死にレベッカを育てる片足の兵隊に、いつしかレベッカも心を開き、親子のように暮らし始める。しかし、夜はおもちゃの家に行かねばならず、その代わりとして毎日花びらを置いておくことをレベッカと約束する。だが、レベッカが一人のところを人さらいに連れ去られる。間一髪で助け出したが、人間に危害を加えたため、片足の兵隊もおたずね者になってしまう。二度とこんなことのないように、片足の兵隊はレベッカに刀の稽古を始めた。
母の言いつけを破ることになると嫌がるレベッカだが、兵隊から人を傷つけるのではなく、自分を守るためだと言い聞かされて刀の稽古を始める。来る日も来る日も厳しい稽古に励み、やがて成長したレベッカは人並みはずれた実力を手にいれた。もう、守ってもらわず、自分の力で兵隊を守るのだと決意も新たに闘技場へ向かう。観客たちから罵倒され、悪口を言われ、涙を堪えるレベッカを見て、ルフィは何故そこまでレベッカが憎まれ、忌み嫌われるのかと憤る。囚人たちはレベッカがかつての王族の血を引いており、それゆえ国民から憎しみの対象とされているというのだ。その事実にルフィは言葉を失う。