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第 10 話

獄門塾殺人事件 ファイル1

2014/06/07放送

  • 脚本:島田 満
  • 演出:小山 賢
  • 作画:生田目康裕
  • 美術:市岡茉衣

 美雪は留年しそうなはじめを心配し、厳しい指導で有名な獄門塾に行く事を勧める。村上草太は通うようになってグンと成績が伸びたという。そして、はじめは美雪、草太と共に獄門塾を訪れ、連休に行われる合宿への参加を申し込む。その時、理系の近衛元彦が声をかけてきて、はじめたちを塾生たちに紹介していく。校舎には理系の海堂瞳、文系の絵波ゆりか、文系の鯨木大介、文系の濱秋子、文系の式部清子、理系の霧沢透たちがいた。獄門塾は徹底的な実力主義で、できる生徒しか生き残れないという。
 この後、非常警報ベルが鳴り響き、はじめは音がする2階へと急ぐ。2階の廊下には文系の中屋敷学がいた。そして、はじめは駆け付けた主任講師の氏家貴之、副主任講師の厳島蘭子と共にベルの音がする相談室へ。そこでは理系の茂呂井連が非常ベルに手をかけて絶命していた。茂呂井は手に紙きれを握りしめ、傍らには小さな針がいくつも並んだ小冊子が落ちていた。茂呂井は先月に退校し、この日は外部生としてテストを受けに来ていたという。
茂呂井は毒物による心不全の可能性が高く、指先に少量の出血も見つかる。小冊子の針には強力な毒物が塗られていて、捜査担当の溝岸刑事は殺人事件と判断する。この小冊子はテストの模範解答のニセモノで、氏家はこの日は模範解答を配る予定はなかったと証言。茂呂井が握りしめた紙片には「外部生徒の皆さんへ 模範解答を相談室にて配布いたします」と書かれていた。塾ではこのメモを配布しておらず、溝岸は犯人が用意したと考える。犯人は机に置かれた問題用紙にメモを差し込んでおいたのだ。
 テストの受験者はたくさんいて、誰でも好きな席に座る事ができたらしく、溝岸は今回の事件は無差別殺人と考える。だが、はじめは犯人がマジシャンズセレクトと同じトリックを使い、茂呂井を狙って殺害したと推理する。全ての問題用紙にそれぞれ別の場所を指定したメモを挟み、犯人は茂呂井がどの席に着くのか見届け、その席に置いたメモに合わせて相談室に毒針付きの模範解答を用意したのだ。
 その日の夜、はじめと美雪はカフェで剣持警部と待ち合わせする。剣持は今回の殺人事件の担当になったという。ニセモノの模範解答は答えがちゃんと合っていて、はじめは犯人が事前にテストの問題を知っていたと推理。事前に同じテストを受けて、答えを知っていたのはAクラスの生徒のみ。容疑者はAクラスの近衛、海堂、式部、鯨木、濱、霧沢、中屋敷、絵波、草太と講師の氏家、厳島に絞られる。そして、今回の事件には恨みを抱えた人間たちに完全犯罪のシナリオを書き、彼らに殺人を実行させる地獄の傀儡師、高遠遙一が絡んでいた。高遠は獄門塾合宿所で何かあるとはじめに予告してきたのだ。はじめは高遠の挑戦を受けて立ち、その企みを必ず暴くと誓う…。

    

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