はじめてアフレコを見学しました。(※1)
録音ブースをガラス越しに見ることができる場所から、盗み見るように見学を開始しました。
暗いスタジオ内には、スクリーンを前に数人の声優さんが録音のスタートのを待っていました。(※2)
「おひさしぶりですね〜」などリラックスした様子で雑談している様子も見うけられます。
しかし、いざ打ち合わせ、テスト、録音がスタートすると、皆さん真剣に、そして、台本にペンでセリフのタイミングなどをメモしながら(これがまたすごいスピードでシャッと線を引くようなメモのとり方でびっくりでした)、リラックスした中にも、気持ちの良い緊張感が漂いはじめました。
それにしても、アフレコの時って、まだ映像ができあがっていないのですね。(※3)
色の塗られていない白黒の映像や、登場人物の口をあらわす円形のようなものだけがでていて、セリフのタイミングがわかるような映像など、こういった未完成の画面に向かってセリフを言うわけですが、さすがは声優さん、そんな映像でも、セリフが入るとまるで完成映像が見えるような錯覚にとらわれるほど臨場感溢れるセリフまわしでした。
シャオ役の國府田さんは、シャオのセリフを言うときに、映像のシャオと同じような、後ろで腕を組むといったしぐさをされることもありました。
しかし、こんな盛り上がった雰囲気の中でも、監督さんも、声優さんも「ここのタイミング早かったですね」「もう一度お願いします」など、素人が聞いているだけでは「えっ、どこがずれていたの?」と全く気がつかないような微妙なセリフと映像のズレをチェックされていて、スゴイ!と感じました。(※4)
また、これも想像していたことと違うことですが、アフレコは、ストーリーのはじめから録音するのではなく、登場人物が同じ場面をまとめて一気にとっていくのですね。そのため、自分の出番が終わってしまうと、途中で他の仕事にいくために出て行く方もいましたし。(※5)
)お話の終わりの方をとったかなと思ったら、また最初の方にもどって録音という進み方でも、声優さんは、その場面にぴったりの感情をこめてセリフをきめていきました。(※6)
1話を撮り終わるのに、約3時間ほどかかりましたが、こんなに大変な作業をこんなにスピーディーにやりとげることに更に感動しました。
現場の集中力、展開の早さには驚かされるばかりの見学となりました。
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