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草尾毅さんスペシャルインタビュー!

トランクス

草尾毅さん

★新章スタートを記念して新章のキーを握る、トランクスを演じる草尾毅さんのインタビュー記事が到着!



収録中に“青天のヘキレキ”!

新章のお話を聞いたのは、『ドラゴンボール超』のアフレコの、休憩時間中でした。プロデューサーから、いきなり「次の話なんですけど、未来トランクスが出るんです」ってお話を伺いまして。急なことだったので、「…………エ!!?」って、言葉が出ませんでした(笑)。これまでは、ゲームなどでは未来トランクスを演じさせていただいていましたが、TVシリーズの新作で、再び未来のトランクスを演じるなんて、1ミリも思っていなかったので、まさに青天の霹靂でしたね。

休憩時間の終了が迫る中、プロデューサーが次々と膨大な情報を伝えてくださって(笑) 。びっくりしたり喜んだり、でも「アフレコそろそろ始まる・・・」っていう、複雑な気持ちでした(笑)。

新章はどんなストーリーになるのかまったく予想できません。だから、毎回台本を見るのが楽しみですね。

僕の中で“未来トランクス=ふびんな子”なんです

僕の中のイメージなんですが、トランクスって「ふびんな子」だと思っています(笑)。未来ではトランクスの仲間がみんな殺されてしまって、「こんな世界を変えたい」って過去に来た。でも、初めて会った父は優しくしてくれるわけでもなく、「なんだおまえは」みたいに言われちゃいますし…。

なんとか悟空たちと共闘して、未来では宿敵のセルを倒して、「未来の世界は平和になったのかな…?」と思っていたんです。でも、新章でまた未来の街がめちゃくちゃになっていて…!「またかよっ!」って、言いそうになりました(笑)。

新章はトランクスが笑顔も作れないお話しから始まっていますので…一歩引いたところから見ると「本当にふびんな子だなぁ」と感じてしまいますね。ただ、『ドラゴンボール超』は、暗~い気持ちになるような作品にはならないはずなので、トランクスがどこで希望を見出していけるのかなっていうのも、この先の楽しみの一つです。

トランクスは運命のキャラクター 

思い返すと、トランクスは僕の運命のキャラクターの一人なんです。トランクスが初登場したのは『ドラゴンボールZ』の中盤あたり。『ドラゴンボール超』の前日譚にあたる『ドラゴンボール』『ドラゴンボールZ』は僕の大先輩のみなさんが、家族のようなチームワークで作ってこられた作品でした。

そんな作品でトランクスは初登場し、いきなりそれまでの最強の悪・フリーザを"バスッ!"ってぶった切っちゃうんですよ…!だから、物語中でも「この子は敵なの?味方なの?」というやり取りがあるし、同時に、収録現場では新人声優であった僕も「あの子、草尾君っていうんだ」というところから参加したので、絶妙にキャラクターと立場がシンクロしていたんです。

当時はベジータ役の堀川りょうさんも父親役をほとんどやられたこともなく、本当に「堀川さんに父さんって…ブルマ役の鶴(ひろみ)さんに母さんって、言いづらいなあ…!」と思う気持ちと、トランクスが若い両親に「父さん母さん」って言いづらい気持ちとが、マッチしていたのでしょうね。

長い歴史を持つ作品の中に、どう馴染んで行こうか、自分の居場所をどう作っていこうかって悩んで、 キャラクターと共に成長できたと思っています。ほんとに、トランクスは運命のキャラクターです。

2人の"新"トランクスを演じたいです 

そして新章では、未来のトランクスと現在の少年トランクスが初共演します。未来のトランクスは、若い時期が長いサイヤ人ですので、「以前とあまり変わらず若々しいトランクスで」との演技指導がありました。 ただ、前回よりも世界観がハードなので、若々しさは残しつつも、精神的にちょっと枯れてる感と言いますか…トゲトゲしたものを多めに乗せて演じられたらと思っています。

一方、少年トランクスは元気なお坊ちゃん育ちの子。そんな子が、自分の未来の姿に会うってどんな気持ちなんだろう?普通考えられないし、経験もできないことじゃないですか。だから、少年トランクスは子供なりに「警戒心」や「ライバル心」を持って、少し構えるっていうか…。その「動揺」の部分をどこか、未来トランクスとの距離感で出そうと思っているんです。

そして、少年トランクスが子供から少しずつ成長していく雰囲気をそこに乗せられたらいいかなぁ…なんて考えています。…あ、手の内をしゃべってしまいました(笑)

新章第1話は、ラストカットに注目です! 

新章のメインビジュアルには、トランクスとマイと…謎のゴクウブラックが映っています。
マイとは、共闘している仲間ではありますが、なぜトランクスと一緒にいるのかは、まだわからないですね。
そして謎のゴクウブラック! 演じるのはもちろん野沢雅子さんです。 ブラックが本当に邪悪なんだっていうのを、野沢さんはまだご存じないと思うのですが、邪悪さを肌で感じてるんでしょうね…すっごいね、一発目から、「悪」全開なんですよ。新章第1話の最後に、ひとことだけしゃべるんですけど、そのひとことで、ぜんぶ持っていきますから。「これ絶対勝てないわぁ…」って思うくらい(笑)。

トランクスも出てくるし、未来の世界も出てくるし、ゴクウブラックも怖いしで、1話目は見どころ満載です。だから、30分があっという間に終わっちゃうんじゃないかな。僕らが子供のころ家庭用ビデオデッキもない時代にTVアニメから感じていた「来週この先どうなんの!?」っていうドキドキの気持ちとすっごく近いものを、感じられると思いますよ。

さらに、お話としては知っているし、ゲームでもプレイしたことあるけど、テレビシリーズの中で、実際に活躍していた頃を知らない世代の子たちにも、トランクスの魅力を伝えられるような…。そんなシリーズにできたらな、と思います。

「本気のトランクス」を、ぜひお楽しみに!
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