第 90 話 2005/01/16 ただいま… そして嵐のテストバトル

脚本
山田隆司
演出
佐々木憲世
作画監督
信実節子
美術監督
渡辺佳人

それは遺跡での戦いが終わった直後のある朝。「今日、高嶺くんが帰ってくるの」…目を覚ますなりそう直感した鈴芽は、大好きな清麿を迎えようとハリキッて家を出た。目指すのは清麿の家、「おかえりなさい」と一言告げるためだ。その頃、久しぶりの登校に何気ない幸せを感じていた清麿は、いつものようにガッシュやウマゴンのコミカルなやり取りを微笑ましく見守っていた。そんな彼の元に自然と集まってくるクラスメイトたち。鈴芽は清麿に挨拶しようとアタックするものの、その度にクラスメイトたちに割り込まれてしまう。

結局「おかえりなさい」を言えないまま登校してしまった鈴芽。しかしガッカリする間もなく、突然の抜き打ちテストをさせられることになってしまった。100点が当たり前の清麿に対し、「100点を取られるのが悔しい」と、おかしな敵意を抱く担任教師の遠山。その挑戦状のようなテストに取り組んだ清麿は、突然教室に現れたガッシュやワイフさんに貴重なテスト時間を削られつつ、それでも最後の一問を除いてすべての設問に解答した。しかしそれが問題だった。何と、手をつけることができなかった問題のみ30点の高配点だったのだ!

『江戸時代について、歴史の授業で先生が話した事を書きなさい』…30点のその問題は、授業に出られなかった清麿には答えられない問題だった。その一問を落とした清麿は、本来の彼ではあり得ないような70点という惨憺たる有様。遠山先生の策略に乗せられた清麿は、しかも答案の揉み消しに失敗してクラス中にその成績を暴露されてしまう。調子に乗った遠山先生は、清麿の「最低の先生だ!」という発言を受けて「明日も、授業に出ていないと解らない問題ばかりのテストをする」と宣言する。

授業の内容を知りたい清麿は、クラス中に頭を下げてでも授業の内容を知ろうと努力した。しかしようやく授業内容を掴んでテストの傾向と対策を立てた清麿は、テストの答案を見て愕然とする。「私(遠山先生)の初恋はいつか、そしてその相手は誰か書きなさい」…たった一問で、配点は50点。もはや歴史の問題ですらない設問に、クラス中が凍りつく。しかしそのことが校長に知られたことで遠山は大目玉を食らい、テストは取りやめとなる。その帰り道、ようやく落ち着いた状況になったことで、鈴芽はやっと「おかえりなさい」を言うことができたのだった。