第 81 話 2004/11/07 勝機を求めて…湧きあがれふたりの闘志

脚本
広平虫
演出
今沢哲男
作画監督
伊藤智子
美術監督
清水哲弘

「魔物狩りが楽しい…」そう言い放つヴァイル。心を操られなかった彼は、ゾフィスに賛同し面白半分に魔物を倒してきたという…。その身勝手で横柄な態度に憤りを感じたガッシュたちは、最後の四天王であるデモルト相手に必死の攻撃を繰り返した。だがパートナーなしでも充分強いデモルトに、今は「頭脳的な戦いができない」という弱点を補う形でヴァイルが手を貸しているため、なかなか突破口が開けない。しかもダメージの回復が遅れている仲間たちも多く、今はガッシュ、ウマゴン、レイラががんばるしかなかった。

どうにかデモルトの弱点を見つけ出そうと、あの手この手を尽くす清麿&ガッシュ。しかしデモルトは常に月の石の光を浴びているため、少しのダメージくらいでは無意味に等しい。そんな中、ガッシュはかつて共に戦い、そして辛い別れを余儀なくされた魔物たちのことを回想していた。「負けんじゃねえぞ…」と言い残し、光と共に魔界に引き戻されたアルム。「この戦いが終わったら、今度は王様を賭けて本気で戦うぞ!」と約束したキッド。「俺を救ったのは、こいつの友だちになってくれるって言葉だ!」とゾフィスとの決別宣言をしたパムーン。そしてコルルの「魔界に優しい王様がいてくれたら…こんな辛い戦いはしなくて良かったのかな」という言葉…。

ガッシュたちがデモルトと死闘を展開していた頃、遺跡の外の渓谷で戦っていたシェリー&ブラゴは、ゾフィスを覆うフィールドに手を焼いていた。月の石が埋め込まれた仮面によって頑健なフィールドに守られていたからだ。どんな攻撃も受け付けないゾフィスに苛立ちを覚えるシェリー。対してゾフィスは、遺跡の中にある月の石を破壊しなければこのフィールドは破れない…と余裕の表情。月の石を壊しに行きたいが、そうすることでゾフィスに逃げられるのではないか? そう迷うシェリーにブラゴは言う「シールドが邪魔なら、それを打ち壊す攻撃をするまでだ」と。

威力の小さな攻撃呪文しか使わない清麿にレイラは疑問を持っていた。威力が足りないこと、それを連発する程度ではすぐに回復されてしまうこと…。だが清麿には明らかな戦略があった。彼はデモルトの弱点が首の裏側にあることに気づいており、そこへ全力の一発を叩き込もうとチャンスを伺っていたのだ。そして威力の小さな魔法を連発することで心の力を貯め、最大の攻撃呪文「バオウ・ザケルガ」を放とうとしていたのだった! しかし全力の一撃も決定打には及ばず、再度の攻撃を強いられる一同。そこへ思わぬ助っ人が登場した。ガッシュに思いを寄せる爆裂娘パティとそのパートナー・ウルルだ!