第 8 話 2003/05/25 やさしい魔物コルル

脚本
橋本裕志
演出
中村哲治
作画監督
八島善孝
美術監督
清水哲弘

雨の中、女子高生のしおりは泣いている少女コルルと出会う。家族がいないという彼女を妹のように可愛がるしおり。両親が留守がちで兄弟もいないしおりはコルルを本当の家族のように感じていた。ふと、眠るコルルの隣で鞄が光っていることに気付く。まるで吸い寄せられるように中の本を手に取り、呪文を唱えてしまうしおり。すると突然コルルは苦しみだし、みるみる姿が変貌していく。そこに いたのは、鋼鉄の鎧を持つ魔物だった・・・。

コルルは変身した時のことを覚えてはいなかった。本当の事を言えるはずも無く、しおりは戸惑う。本さえ読まなければ何も・・・と安堵したのも束の間、事故に遭いそうになったコルルを助ける為にしおりは呪文を唱えてしまう。 変身し、好戦的な魔物となったコルルは無関係な人達まで襲い出す。激突音を聞き、駆けつけた清麿とガッシュはコ ルルに向けて電撃を放つ!

戦っている最中、コルルとしおりが泣いていることに疑問を抱くガッシュ。二人が苦しんでいる様にしか見えないと言うガッシュは清麿に呪文を唱えるなと一喝し、コルルの攻撃を受け止める。無抵抗のガッシュにとどめを刺そうとするコルルを駆けて来たしおりが抱き留め、コルルの爪はしおりの肩に食い込む。元に戻って・・・しおりの優しさに触れ、意識を失いながらコルルの姿は元に戻っていった。

目覚めたコルルは自分がしおりを傷つけたと気付き、ガッシュに本を燃やしてと頼む。コルルの話によれば戦う意思の弱い子供には戦いから逃れられないよう別人格が与えられるという。王を決める戦いの非情さに、怒りを覚える清麿。無理矢理戦わされるコルルを解放するため、清麿は呪文を唱える・・・。「魔界に優しい王様がいてくれたらこんなつらい戦いはしなくてよかったのかな・・・?」コルルの言葉に、ガッシュは優しい王様になると誓うのだった。