第 78 話 2004/10/17 もう戻らない! レイラの孤独な闇

脚本
まさきひろ
演出
深澤敏則
作画監督
八島善孝
美術監督
清水哲弘

ゾフィスをシェリーとブラゴに任せ、月の石の部屋を目指したガッシュ、清麿、サンビーム、ウマゴン、ナゾナゾ博士、キャンチョメ、フォルゴレ。立ちふさがるパティとピョンコをかわしたものの、今度はレイラとアルベールが現れた。ゾフィスのやり方に反発していたレイラがかつて自分たちを救ってくれたこともあり、気を許す清麿たち。しかしパムーンと同様、石に戻される恐怖に怯えていた彼女はそれから逃れたい一心で今度は敵として立ちふさがる。問答無用で攻撃してくるレイラに、清麿たちはただ戸惑うばかりだった。

ピンチを切り抜ける手段として、パティとピョンコを仲間に引き込もうとする清麿。そこで嫌がるガッシュを強引に言いくるめ、彼に想いを寄せるパティと仲直りさせようとした。しかし結婚を迫ったパティに対し、ガッシュは「それだけはできない」とキッパリ拒否。交渉は決裂し、一同は再び窮地に立たされる。そこで今度は、レイラがゾフィスや千年前の魔物たちの行為が間違っていると自覚している部分を突いて、どうにか説得できないかと試みるのだった。しかし千年間も石にされていた過去は、彼女の心に深い傷を刻んでいて…

パムーンの様子を思い出し、ゾフィスにレイラたちを石に戻す力がないと推理する清麿。レイラの「月の石を壊したり、月の石が放つ光の中から出たら石に戻される」という恐怖心も、ゾフィスの幻覚によるものだと看破した彼は、丸腰でレイラの前に立って必死の説得を試みる。一方、パティとピョンコに対してはガッシュが説き伏せようと奮闘していた。悲しい存在であるレイラを利用することは、残酷と言う以上に酷いことなのだ…と。両者の溝が徐々に修復される中、レイラは清麿の必死の訴えに応えようとする。「私、この月の光の外に出るわ」と告げて…。

ゾフィスの幻覚は予想以上の効果をもたらしていた。そのせいでレイラは、外に出た途端に自分が石に戻っていく感覚に惑わされてしまう。だがそれを救ったのは、ゾフィスによって操り人形にされたはずのアルベールだった。レイラから優しい言葉をかけられていた彼は、本来なら存在しないはずの意思でちゃんとレイラの言葉を聞いており、石に戻ったという錯覚に捕らわれた彼女を、手を握ることで正気に戻したのだ。それによってゾフィスの幻覚から解き放たれたレイラは、卑劣なゾフィスを倒すため清麿たちの一行に加わることにする。