第 71 話 2004/08/29 愛すればこそ…うなれ哀しみの猛虎爆裂拳(ラオウ・ディバウレン)

脚本
山田隆司
演出
中村哲治
作画監督
清山滋祟
美術監督
清水哲弘

清麿&ガッシュ組とサンビーム&ウマゴン組が無数のヒトデ軍団に手を焼き、ナゾナゾ博士&キッド組とフォルゴレ&キャンチョメ組がベルギムEOに圧倒される中、恵&ティオ組とリィエン&ウォンレイ組は、壮絶なバトルを展開していた。相手は四天王のひとりとして驚異的な身体能力と戦闘力を誇る玄宗&ツァオロンのコンビ。身を盾にしてまで仲間の女性陣3人を守ろうとするウォンレイは、満身創痍になりながらもたったひとりで玄宗&ツァオロンに立ち向かう。その覚悟の眼差しは、相打ちをも覚悟したものだった。

ウォンレイとリィエンが深い絆と愛情で結ばれていることを知っていた恵&ティオは、傷だらけのウォレンを見過ごすことができず攻撃を開始した。しかし戦闘向きではないこともあり、あっさりと返り討ちにされてしまう。そんな彼女たちの耳元で何やら囁くリィエン。その言葉と優しい笑顔だけを残し、リィエンもまた前線に立つのだった。もはやダメージのせいで立ち上がることもままならない恵&ティオを休ませたまま、リィエンとウォンレイは愛情で結ばれた絆を武器に、玄宗&ツァオロンの前に再び立ちふさがる。

激しさを増す戦いの最中、リィエンとウォンレイはかつての自分たちを回想していた。ウォンレイを連れて故郷の中国に戻った時のこと…。祖父に「婿殿」と好意的に迎えられ、四人一緒に楽しい日々を過ごしたこと…。しかし「魔物」と「人間」という種の隔たりによる、来たるべき別れを覚悟しなければならないこと…。ウォンレイは誓う。「いつか別れが二人を引き裂こうとも、心はリィエンと共にある。私がリィエンの心の中で生き続けるために…!!」そして最後の魔術を発動させるのだが…!?

しかし最後の術も玄宗&ツァオロンには利かなかった。その最中、恵とティオはリィエンが耳元で囁いた思い出していた。「ウォンレイと別れても残るものは何アルか? それは、私の心をひとり占めにするカッコいい人アル。私の、一番大好きな人アル。私の心に生き続ける…私たち、みんなを守ってくれる王様の姿アルよ!」その深い結びつきを再認識した恵とティオは、心のエネルギーを使い果たしたウォンレイのために最後の力を振り絞って魔術を発動。それによって回復したウォンレイは、強い意志と共に猛虎爆裂拳を放ち、ついには勝利をもぎ取るのだった。