第 47 話 2004/03/07 雪原鳴動!!王者の風格

脚本
山田隆司
演出
西沢信孝
作画監督
清山滋崇
美術監督
渡辺佳人

雪原を疾走する二台のスノーモービル。魔物の気配を追っ てカナダまでやってきていたシェリーとブラゴだったが、 最近は寸前で逃げられる事が多くなっていた。今回も魔物 は立ち去った後。ホテルに戻る途中、ブラゴは何者かの殺 気を感じ取る。急いで駆けつけると、そこには老人と少年・そして巨大なグリズリーが今にも二人に襲い掛かろう としていた。それをレイスで撃退したシェリー達。老人に よればあのグリズリーは少年・ジェフの両親を殺した仇な のだという。仇を前に恐怖で動く事も出来なかったジェフ にブラゴは「腰抜け」と言い放ち、何処かへ行ってしまう。

シェリーと出会って間もない頃、ブラゴはとても荒々しく自分以外は虫けら以下。無関係な人間なら殺しても構わない、そんな考えしか持っていなかった。それに対しシェリーはあなたなど王になる資格は無いと言い放つ。しかし、 じいは最近のブラゴは変わったという。しばらくして、先ほど出て行ったブラゴがジェフの仇であるあのグリズリーを担いで戻ってきた。「たまたま森であったから仕留めた たまでだ。」複雑な表情のジェフに向かってブラゴは言う。泣いてばかりでは何も変わらない、強くなれ・・・ と。

翌朝、出発する前に体を鍛えて来るとホテルをでたブラゴ。途中、ジェフの家にブルドーザーに乗った地上げ屋達 が押しかけて来ているところに遭遇する。立ち退かないのならば家ごとぶっ潰すと脅す地上げ屋に対して初めは泣いているジェフだったが、ブラゴと目が合い、彼の言葉を思い出す。「強くなれ!!」ジェフは何度倒されても勇敢にも立ち向かっていった!そんなジェフの姿をじっと見つめるブラゴ。その時、ホテルにあったブラゴの魔本に新しい呪文が浮かび上がる!!

凄まじい腕力でブルドーザーを弾き飛ばすブラゴ。ブラゴの只ならぬ威圧感に恐れをなし一旦は逃げ出す地上げ屋達だったが、去りざまにあらかじめ仕掛けてあった爆弾のスイッチを押して行く。雪山の斜面が爆発し、ジェフの家に迫りくる雪崩!!その瞬間、「ディオガ・グラビドン!!」 魔本の異変に気付き、駆けつけたシェリーの呪文が雪崩を山ごと消し去る。勇気を見せたジェフに優しく微笑んで見せるブラゴ。ガッシュと同様、ブラゴもまた成長している。シェリーはそんなブラゴの姿に厳しくも優しい、王たる風格を垣間見るのだった…。