第 35 話 2003/12/07 魔鏡編 灼熱の最終決戦

脚本
大和屋暁 
演出
中村哲治
作画監督
浅沼昭弘 
美術監督
渡辺佳人

魔鏡の力によってパワーアップしたグリサが清麿とガッシュの前に立ちはだかる。得意の連携プレイで敵の隙を突こうとするが、グリサの火炎魔法・マグマ・カスケドのすさまじい破壊力により、逆に叩き伏せられてしまう。ボロボロの清麿とガッシュを前に、究極の力を得たことを狂喜するグリサとハカセ。しかし清麿たちはそんな二人を否定してみせる。魔鏡に頼り手に入れた強さなど、断じて本当の 強さではない。自分の弱さを認め、互いを信頼し合い闘い抜いてきた二人は知っているのだ。自分を変えようとする 意思がなければ、人も魔物も決して成長することは出来ないのだと・・・。

そんな清麿たちの言葉など聞く耳を持たないハカセとグリサは、ファイガルで攻撃してくる。ラシルドさえも打ち抜 くその威力に、まさに絶体絶命となったその瞬間、詞音が魔鏡を奪うべくハカセに体当たりをする!その拍子に地に落ちる魔鏡。ニャルラトを失い放心状態だった詞音だが、 清麿たちの言葉を聞き、自分が今までニャルラトに頼り、 現実から逃げていたことに気付いたのだった。しかしグリサの前に詞音は弾き飛ばされ、魔鏡はハカセに拾われてしまう。ニャルラトの仇を討つため、そして詞音の勇気に応えるため「絶対勝つ!!」と清麿とガッシュは最後の力を振り絞り立ち上がる。

何度も向かってくる清麿たちにうろたえつつも、勝負を決 めるべく最強の術ギガノ・ハイドルクを発動させるハカセ。炎の魔人と化したグリサと、清麿とガッシュの全ての想いを込めたバオウ・ザケルガが、灼熱のフィールド上で激突する!!その衝撃は大気さえ震わせた。グリサが優勢かと思われたその時、突然ハカセの持つ魔鏡にヒビが!詞音の捨て身の体当たりで地面に落ちた時に、ヒビが入っていたのだ。無惨に砕け散る魔鏡。そして力を失ったグリサとハカセを、電撃の龍は一気に押し潰す。グリサの本は灰と化し、清麿たちはついに勝利を手にしたのだ。

次の日、学校に行くと、先生から詞音が転校すると言うことを聞かされる。ざわめく教室を飛び出し、詞音の元へと急ぐ清麿。引越しのトラックが走り去ると、ガッシュと詞音の姿が見えた。本当に行くのかと問うが、頷く詞音。彼女は自分の力で新たな一歩を踏み出すため、この街を離れる決心をしたのだった。ニャルラトに誓ったのだ、強くなること、寂しさに負けないことを。「詞音とニャルラトのこと、絶対に忘れないのだ!」ガッシュと清麿は詞音を笑顔で見送る。そして詞音もまた、頬を伝う涙をぬぐい、元気いっぱいの笑顔で走り出すのだった。