第 32 話 2003/11/16 魔鏡編 詞音の悲しき秘密

脚本
大和屋暁
演出
貝澤幸男 
作画監督
山室直儀
美術監督
清水哲弘

ガッシュに魔鏡のかけらをくれるように頼む詞音だったが、ガッシュはこれは宝物だと言って手放そうとしない。 詞音にはどうしても魔鏡のかけらを手に入れなければならない理由があるのだ・・・。次の朝、清麿がガッシュを学校について来させまいと玄関で騒いでいると詞音が迎えに来る。一緒に登校している途中、ふと、もしガッシュ達がこの先私達を嫌いになっても、二人と友達になれて良かった、と言う詞音。どうしたのだとガッシュが問うと、なんでもない!といって詞音はいつもの笑顔を浮かべる。何故詞音がそんなことを言い出したのか、清麿達にはわからなかった。

学校で、あの手この手で魔鏡のかけらを奪おうとする詞音だったが、結局チャンスを掴む事は出来ない。今日も清麿達と一緒に帰ろうとするが、清麿はクラスの男子の視線に耐えられず先に帰っててくれとその場を一時避難。やっとガッシュと二人きりになれた所で、詞音は魔鏡のかけらをくれるよう最後のお願いをする。しかしどうしても嫌だと答えるガッシュ。覚悟を決めた詞音が取り出したのは、魔本。ニャルラトは魔物だったのだ。詞音はガッシュに攻撃を仕掛けるが、本当は闘いたくないというニャルラトの迷いが不完全な攻撃となってしまう。

やむを得ず、自分たちの最強の呪文・ぺルクで一気に勝負を決めようとする詞音。ニャルラトから放たれた無数の針がガッシュに迫ったその瞬間、駆けつけた清麿の唱えたザケルで間一髪・危機を脱する。「どういうことだ!」と激しく問い詰める清麿に、詞音は泣きながら語り始める。両親を無くし、とても辛い思いをしている時、家に迷い込んできたニャルラト。その時から、ニャルラトは詞音にとっ てかけがえの無い存在となったのだ。そして詞音は知ってしまう。ニャルラトが魔物であり、本を燃やされれば離れ離れになってしまうということを・・・。

離れたくない、ずっと一緒にいたい・・・!!そんな詞音の前にグリサと名乗る魔物が現われ、魔鏡のかけらを三つ全て集めれば二人はずっと一緒にいられると教えたと言う。詞音の想い、悲しみを知ったガッシュは反撃しようとする清麿 を制し、呼びかける。私たちは闘わずとも理解し合えるのではないか。魔物同士、友達になれるのではないか、と。 詞音の攻撃はやんだ。・・・そしてガッシュは魔鏡のかけらを差し出すのだった。その様子をビルの屋上から眺めている二人。不敵な笑みを浮かべているその魔物こそ、グリサだった。