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■ノンリニア編集とは
ノンリニア編集の「ノンリニア」、つまり、リニア=直線の対語で、ノンリニアとは直訳すれば「非直線」ですが、映像製作の世界では、”リニア編集”とは、別名”オンライン編集”や”オフライン編集”等の、VTRとVTRを対にしたり複数台揃えた形での編集を指してそう呼びます。
”リニア”の意味は様々ありますが、同じ電子編集(EED)でも、コンピューター内での電子的画像処理、つまりこの場合は編集作業を、順次処理する場合ならリニア編集とも言えます。
(ごく一般的な電子編集(EED)の場合、VTR等の「テープ系メディア(=記録媒体)」を使用しますが、テープはそもそも、直線的な「紐」(ひも)の様な、長手方向記録でもある訳なので、この事から「リニア」とも言われます)
対して、”ノンリニア編集”とは、リニア編集に対する意味、つまり、基本的には「ランダムアクセスが可能な記録媒体を用いて行う編集」を総じて現在ではそう呼んでおります。一般的には、”コンピューターを使用してビデオ(映像)編集を行う事…と捉えて考えるのが妥当です。
東映アニメーション(株)のテレビシリーズ作品が従来の、フィルム製作工程から、デジタル製作工程へ転換するに連れ、映像編集システム、録音システムもアナログ工程からデジタル工程への転換を図りました。
現在、(株)タバックで導入し実機稼動している「AVID(アビッド)システム」は、ノンリニア編集システムとしては日本国内のテレビ放送局、CMプロダクション、映像製作会社等でも導入されている物と同じです。
主な仕組みとしては、まず、編集を行いたい映像(音声)素材をデジタルベータカムやベータカムSP、D−2VTR等からAVID本体内のハードディスク(HDD)にキャプチャリングし、次に、カットナンバー、シーンナンバーがランダムな物を一定の流れになる様、編集。そして、編集データ(EDL)を作成後、映像マザーVTRを実際に、EDLの時間データに従い、編集する作業になります。
「AVIDシンフォニーシステム」は、AVIDの上位システムであり、映像編集の世界で言う「粗編集」「本編集」(オフライン編集、オンライン編集)を1つのマシンで行えるシステムです。上記、AVIDシステムでEDLを作成したり、キャプチャリングした映像(音声)素材を、シンフォニーシステムでは、最終的に本編集(オンライン編集)を掛け、完パケ(=完全パッケージ の略)まで仕上げる事が可能です。
(株)タバックでは、上記AVIDシステム、AVIDシンフォニーシステムを東映アニメーション(株)のテレビシリーズ作品、ビテオシリーズ作品、 劇場作品に使用しております。
ちなみに、AVIDシンフォニーシステムが実機として初稼動をした作品は、あの「映画 デジモンアドベンチャーぼくらのウォーゲーム!」(製作:東映アニメーション 監督:細田 守 2000年春 公開作品)からでした。
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