各話あらすじ

第 84 話 『分かれ道!料理人のめざす先』

2012/12/02 放送

脚本:高橋洋一  演出:中尾幸彦  作画:榎本勝紀  美術:今野慎一 

IGOのビオトープにそれぞれ一品ずつ隠されているという一龍のフルコース。その前菜を手に入れるため、トリコは四天王の一人・ココと共に、第八ビオトープの洞窟を進んでいく。するとやがて二人の前に巨大な宝箱と、それを守る巨大な鳥獣・バジュルコッコが姿を現した。宝箱と猛獣、どちらも子供の頃には全く歯が立たなかった相手だ。だが、今ならば。ココはポイズンアーマーに身を包み、毒の刃でバジュルコッコを一閃。あっという間に猛獣を睡眠毒で眠らせてしまった。そしてトリコは修行で身に付けた最強の必殺技・36連ツイン釘パンチを宝箱へと打ち込む!
山さえ砕く威力の36連ツイン釘パンチだが、しかしそれでもグルメ界の素材で出来た特殊な宝箱を破壊することは出来なかった。だがココの見立てでは、あと一歩で開きそうだという。ツイン釘パンチの反動でトリコの体は疲れきってしまっていたが、そういうことであればやるしかない。かつて、一龍のフルコースを扱える者は一人としていなかった。だが今は世界中にスゴ腕の料理人がいる。調理できる者を必ず見つけ出してみせる。だから! 思いを込めて、トリコは幾度も36連ツイン釘パンチを放つのだった。一方そのころ小松は、世界料理人ランキングの100位内に入った友人・大竹と再会を果たしていた。
大竹は、小松の修業時代の仲間でもある。しかし久しぶりに会った大竹は、かつてとは違い、野心的な人物に変わってしまっていた。雑誌のレポーターにワイロを渡して提灯記事を書かせ、客を味のわからないバカと笑うその姿に、温厚な小松もさすがに声を荒げる。小松は今まで、沢山の人々に料理の腕を振るってきた。ホテルのお客はもちろん、トリコや四天王、そしてその仲間たち。冒険で出会った人々…。その人たちの笑顔をバカにすることだけは許せない。しかし、小松の思いは大竹には届かなかった。皆が喜ぶ美味しい料理を作ろうと誓い合った友は、もう居なくなってしまったのだ…。
と、その時、小松の耳に不思議な声が聞こえた。今までにも何度か感じたことのある、食材の声だ。そう、トリコが遂に宝箱を開けたのである。ところが、宝箱にはさぞや美味しそうな食材が入っているのかと思いきや、中にあったのは小さな種のようなものが一粒だけ…。いったいコレが何なのか、トリコとココにはまるでわからなかった。だが一龍の前菜というからには何かしらの秘密があるのだろう。二人はその奇妙な種を詳しく調べてみることに決めるのだった。そして小松は、結局わかり合えぬまま大竹の元を辞した。トリコと二人で、小松なりの上を目指すことを決意して…。

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