各話あらすじ

第 81 話 『極上の千歳飴!小松とユンの物語』

2012/11/11 放送

脚本:田口智子  演出:中尾幸彦  作画:山﨑展義  美術:今野慎一 

今日はめでたい七五三!そのお祝いの日に、トリコと小松、そして小松に懐いているウォールペンギンの子供・ユンがやって来たのはグルメ神社。以前、トリコらが食男(しょくおとこ)として選ばれた神社だ。なんでも、グルメ神社で七五三のお祝いである千歳飴を配るのは、食男の役割らしい。既に大賑わいとなっている境内の中、七五三詣でに来た親子連れを見て、ユンは両親のことを思い出す。ユンは、かつてアイスヘルでのセンチュリースープを巡る戦いで、両親を亡くしているのだ。そんなユンの心情を察して、甲斐甲斐しく世話を焼いてやる小松。と、そこへグルメ神社の使いが随分と慌てた様子でやって来た。
本殿で話を聞いてみると、なんと今日配るはずの千歳飴が用意できていないのだという。グルメ神社特製の千歳飴を作るために必要な食材が、まだ一つ手に入っていないらしいのだ。その食材とは、コトブキビ。サトウキビの一千万倍の甘さを誇る、捕獲レベルの高い食材だ。そういう事情なら美食屋の出番!トリコはコトブキビの捕獲を請け負う。小松もまた、千歳飴の下ごしらえの手伝いを申し出るのだった。先ほどまでのお祭り気分から一転、慌ただしく働き始めた小松を、物陰からじっと見つめるユン。その瞳には決意の光が浮かんでいた。そうしてユンはこっそり神社を抜け出すと、コトブキビがある森の中へと足を踏み入れるのであった。
どんどんと暗くなっていく森に怯えながらも、ユンは必死に進んでいく。疲れ、転び、ボロボロになりながらも、足を止めないユン。そして遂に、ユンはコトブキビを発見するのだった。しかし、そこへ猛獣・テングワシが現れた。この猛獣もまた、甘く栄養価の高いコトブキビを狙っていたのだ。コトブキビを守るため、自分よりも何十倍も大きいテングワシに立ちはだかるユン。猛獣のかぎ爪がユンを引き裂こうとしたその時、間一髪、小松がユンを助け出した。下ごしらえを終えてユンがいないことに気付き、目撃情報を頼りに追いかけてきたのだ。だが、やはり小松だけでは猛獣を相手にはできない。テングワシの凶爪が再びユンと小松に襲いかかる!
そこへ駆けつけたのはトリコであった。トリコの威嚇でアッという間に逃げ去っていくテングワシ。危機が去って、小松らはコトブキビに気が付いた。そして、ユンが自分たちのためにコトブキビを探してくれた事を理解するのだった。涙を流しながら礼を言い、抱き合う小松とユン。こうして無事に千歳飴は完成!しかもその味は、先日グルメサービス大会で手に入れたイチジクリスタルを使って、更に美味しくなっていた。食男として、子供たちに千歳飴を配るトリコたち。最後に小松はユンにも飴を差し出した。特別に作った、ユンの顔のイラストが入ったものだ。仲良く並んで食べる小松とユン。二人の顔には、愛情に満ちあふれた温かな笑みが浮かんでいた。

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