各話あらすじ

第 80 話 『ド派手演出!食事に最高のサービスを!』

2012/11/04 放送

脚本:高橋洋一  演出:うえだひでひと  作画:山﨑正和/宮井加奈  美術:今野慎一 

サンサングラミーの捕獲を終えて、自宅でのんびり、小松と共に食事を楽しんでいるトリコ。するとそこへ、包丁研ぎ師のメルクから一通の手紙が。手紙によると今、メルクは包丁を完成させる為に必要な食材・ダイヤモンドイチジクリスタルを探しているらしい。水晶のように輝くイチジク、イチジクリスタル。ダイヤモンドイチジクリスタルは、その中でもとびきり大きく美しく、十年に一度しか実らない希少な果実だ。見つけるのは相当難しそうだが…、なんと偶然にもトリコらは、近日開催されるグルメサービス大会の優勝賞品がダイヤモンドイチジクリスタルだという情報を耳にするのだった。
グルメサービス大会。それは、いかに喜んで貰えるおもてなしを出来るかを競うコンテストだ。ルールは簡単、イチジクリスタルを用いて、華麗な演出で食事を彩れば良い。ダイヤモンドイチジクリスタルを手に入れる為、大会に参加するトリコと小松、メルク。いよいよ大会が始まり、個性豊かな出場者のパフォーマンスが続いていく。その中で小松は195点、メルクは285点で出番を終える。現在の暫定一位は、大会史上最高記録・295点を叩きだしたノッキングマスター次郎。そして遂に最後の一人、トリコの出番がやってきた!果たして、トリコは一位を取ることが出来るのか…!?
トリコはステージに立つと、大理石の塊を釘パンチで打ち上げて花火のように爆発させた。その美しさに会場は大喝采、高得点は間違いなし!…と思いきや、なんとイチジクリスタルを使い忘れて、まさかの失格。優勝はノッキングマスター次郎に決定か…?ところがその時、メルクのペット・ポチコがダイヤモンドイチジクリスタルを欲しがって興奮し始めた。イチジクリスタルの頂上でドラミングし、体から凄まじい熱を発するポチコ。すると、どうしたことか。ダイヤモンドイチジクリスタルがそれに反応して輝きだしたのだ。ルミネセンスと呼ばれる発光現象である。その美しい光に、ざわめいていた会場も思わず息を呑むのであった。
その輝きは食材…、ダイヤモンドイチジクリスタルがポチコを選んだ証明でもあった。飛び入り、しかもペットとは言え、これには審査員も納得せざるを得ない。ポチコは何と満点である300点を叩き出し、堂々たる優勝を果たしたのであった。だがポチコは、手に入れたダイヤモンドイチジクリスタルをそっとメルクに差し出した。ポチコがイチジクを欲しがったのはメルクの為だったのだ。その事に気付き、目頭を熱くするメルク。メルクは今まで、ずっとポチコに認められていないと思い込んでいた。だがポチコは、ずっとメルクを見守っていたのだ。こうしてメルクらは、包丁を完成させる為、工房へと帰っていった。ほんの少しだけ、互いの距離を縮めて…。

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