各話あらすじ

第 61 話 『警報発令!ゼブラ サンドガーデンに上陸!』

2012/06/17 放送

脚本:村山 功  演出:田中智也  作画:本田敬一  美術:今野慎一 

IGO会長・一龍から言い渡された次なる修行食材、メロウコーラを手に入れるため、グルメピラミッドを目指す事となったトリコと小松。二人は途中、刑務所で囚人として牢に繋がれていた四天王最後の一人・ゼブラを仲間に引き入れ、一路、ピラミッドがあるサンドガーデンへと向かっていた。サンドガーデンまでは、ロープウェイのような移動式住居・リフトハウスに乗って約一ヶ月の道のりだ。家賃が高いペンションタイプのリフトを借りたトリコたちは、快適な旅路を行く…かと思いきや、その中でゼブラは、暇だからという理由でトリコにケンカをふっかけてばかり。お陰で、せっかくの高級リフトはどんどんボロボロになってしまうのだった。
気性が荒く、26種類もの生物を絶滅させたゼブラは、第一級の危険人物として世界中の国々から恐れられていた。テレビではゼブラ予報なるまで流される始末だ。ゼブラは自身を環境だと語る。言うなれば、気候や災害と同じだと。適応できなければ、その生物が絶滅する…。ゼブラは、トリコや他の美食四天王とは明らかに違う、アブナイ雰囲気を持っていた。そんなゼブラが旅に同行することに、小松は反対だった。確かにグルメピラミッドの攻略には、声を操るゼブラの力が必要不可欠なのかもしれない。しかし、どうしても、反省の色が全く見えないゼブラの出所が正しい事だとは思えなかったのだ。
ようやく砂の楽園・サンドガーデンへと辿り着いたトリコら一行。さっそく町人を脅しているゼブラを見て、小松は遂にトリコへ自分の不安を伝える。ゼブラは地獄耳の持ち主だ。小松の言葉は当然ゼブラにも聞こえているだろう。それでも小松は言わずにはいられなかった。だがトリコは、ゼブラの存在は悪影響を及ぼすだけじゃないと笑うばかりであった。さて、一行は砂漠を行く為の装備を調達に出たが、大通りを歩いても殆どの店が閉まっていた。聞けば、観光客がめっきり減って、皆、店を畳んでしまったというのだ。辛うじて見つけた露店で最低限の身支度を整えたトリコらは、次はラクダを借りるために北の町へと向かうのであった。
訪れてみた北の町は、つい先日まで続いていた戦争で荒廃していた。先でも言われた観光客の減少は、紛争が原因だったのだ。町人らは暗い面持ちであったが、ゼブラを見るなり歓喜の声が上がった。なんと戦争は、ゼブラを恐れて終わったのだという。戦火にさらされていたこの町にとって、ゼブラはまさしく救世主であった。と、そこへ戦争が残した生物兵器・ヤマタノサソリが現れた。この凶悪な猛獣を一撃で葬り去るゼブラ。町はゼブラへの感謝で沸き返った。実は、ゼブラが絶滅させた26種は危険生物ばかりなのだった。もちろん、だからといって絶滅させていいものでもないのだが。それでも、ゼブラがただの無法者ではない事を知って、小松は表情を明るくするのであった。

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