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第 111 話 『幻の食材“C(センター)” 一龍と最強第0ビオトープ』

2013/06/30 放送

脚本:田口智子  演出:志水淳児  作画:石井ゆみこ  美術:今野慎一 

遂に食義の奥義・食没を会得したトリコは、食林寺を襲撃していた美食會の刺客・千代婆と大竹を見事に撃退! しかし、千代婆にやられた珍師範は瀕死の重体…。一刻も早く手当をしなければ命が危ない。と、そこに雲隠れ割烹の料理長・千流が駆けつけた。千流は、斬った食材を復元させる禁じられた暗技・蘇生包丁を使い、珍を治療。お陰で師範は何とか一命を取り留めるのだった。だが、それでもやはり、食林寺が失ったものはあまりに大きかった。それは大勢の門下生、師範代の命…。蘇生包丁を以てしても、死者を生き返らせる事はできないのだから…。
そして、元食林寺の師範代である千代婆が美食會へ寝返った理由も、死者の蘇生であった。実はかつて千代婆は、息子を失っているのだ。千代婆はその命を甦らせる為に、禁じられた幻の蘇生食材を求めて、美食會へと与したのである。そして、その蘇生食材は美食神アカシアのフルコースに秘められていた。通常、美食屋のフルコースは八品が用意される。だが現在、公にされているアカシアのフルコースは七品だけ…。前菜が欠けているのだ。その隠された前菜…、第八の食材こそが、死者を生き返らせる力を持つ蘇生食材なのである。その名も、“C(センター)”…!
さて、その頃グルメ界では、IGO会長・一龍の元に、第0ビオトープの職員が続々と結集していた。第0ビオトープとはグルメ界に設けられた研究所で、グルメ界の食材や超生物ニトロの調査を行うIGOの極秘施設である。その職員の顔ぶれたるや、研ぎ師・初代メルク、再生屋・与作、グルメ刑務所所長・ラブ、グルメ番長・愚衛門などなど…、各分野の超一流ばかり。そして、これだけのメンツが集められた理由はただ一つ。グルメ日食が迫る今、遂に一龍は彼らと共に“GOD”をメインとしたアカシアのフルコース、その収集に入ることを決めたのだ。
だが、職員の中からは懸念の声も上がっていた。これだけの猛者が一斉にグルメ界へ向かう以上、人間界の警備が手薄になってしまう事は避けられないからだ。一ヶ月後には料理の世界祭典・クッキングフェスも開催される。腕利きの料理人を捕らえようとしている美食會は、間違いなく会場へ攻め入ってくるだろう。また、伝説の猛獣・四獣が目覚めたという報告もある。しかし、一龍は心配していなかった。人間界には一龍が信頼する愛弟子…、トリコを始めとする四天王や、大勢の若い猛者たちが育っているのだから。だが、一龍らが“GOD”捕獲に備える一方、美食會もまた、着々と侵攻の準備を進めつつあった…!

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