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第 107 話 『迫る脅威! いそげ、トリコ! シャボンフルーツへの道!』

2013/06/02 放送

脚本:高橋洋一  演出:小山保徳  作画:山崎展義  美術:今野慎一 

第六の修行食材・シャボンフルーツを捕獲するべく、食林寺で"食義"を学ぶことになったトリコと小松。食義の修行は、食材にひたすら感謝し続けるという地味なモノ。だが、その効果は絶大であった。トリコは必殺技のキレが、小松は包丁の冴えが、どちらも飛躍的に鋭さを増していたのだ。成果を実感したトリコらは更に励み、やがて修行メニューを楽々とこなせる程の腕前にまでなるのだった。早く食義を身に付けたいと語るトリコたち。だがシュウ師範代は、その必要はないと言う。実は、今までトリコたちが受けていた修行は上級コースだったのだ。それを簡単にクリアできるようになったという事は、つまり、既に食義を習得しているという事なのだ。
と、そこへ珍師範がやってきた。トリコらに、庭池に浮かぶシャボンフルーツを取ってみるよう指示する珍師範。この食林寺に来た当初、トリコらはシャボンフルーツに近づくことさえできなかった。それが今や、どうだろう。悠々と触れるようになっているではないか。食義を習得した証である。だが、手にとって初めてトリコは気が付いた。このシャボンフルーツが偽物であることに…。実はコレは、練習用の偽シャボンフルーツだったのだ。食林寺の裏山に伸びる、泡で出来た道・"バブルウェイ"。本物のシャボンフルーツはソコにあるという。バブルウェイを進み、本物のシャボンフルーツを手に入れる…。それこそが、食義最後の修行なのだ!
珍師範とバブルウェイを歩けるのは一人だけ。行くのはもちろん、我らがトリコ! バブルウェイではどんな困難が待ち受けているのか。最強の猛獣? 劣悪な気候? 何が出てきてもいいように気を引き締め、珍師範と共に出発するトリコ。だが、意気込みとは裏腹に、バブルウェイでは何も出てこなかった。それどころか、何もなかった。動物も、植物も、食料も、水もない。本当に何もない、ただ泡の道が延々と続くだけ…。そうして、ひたすら歩き続け、いったい何日が経っただろうか。たくましかったトリコの体は飲まず食わずで、見るも無惨にやせ細ってしまっていた。だが、未だバブルウェイのゴールは見えてこない…!
やせ衰えたトリコとは対照的に、珍師範の体型に変化は全く見られなかった。これこそが食義の奥義・食没(しょくぼつ)! 珍師範は食没によって、数ヶ月分のエネルギーを体内に蓄えているという。奥義・食没を身に付けなければ、シャボンフルーツを手に入れることはできない。そして食没の習得に近道はなく、食へのあくなき感謝を限界まで深めるしかないのだ。できなければ、このままやがて訪れる死を待つのみ…! 一方その頃、食林寺の上空に巨大な怪鳥が現れていた。その背から降り立つ幾つかの人影。うち、先頭の人物を見て、食林寺の師範代たちは表情を強張らせるのであった。「千代さん」と…!

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