各話あらすじ

第 104 話 『感謝なき者入るべからず! 恐怖の食林寺!!』

2013/05/12 放送

脚本:高橋洋一  演出:小山保徳  作画:袴田裕二  美術:今野慎一 

IGO会長・一龍から言い渡された修行食材・シャボンフルーツを手に入れるため、ロストフォレストへとやってきたトリコと小松。恵方巻きの導きに従って進む中、やがて二人は伝説の料亭・雲隠れ割烹へと辿り着き、不思議な老人に出会う。この老人こそ美食人間国宝の一人、食林寺の師範・珍鎮々(ちん・ちんちん)であった。トリコの求めるシャボンフルーツは、食林寺の寺宝なのだ。どうやら珍師範は、一龍からトリコの修行について聞いているらしい。そういう事なら今回の修行食材の捕獲はスムーズにいきそうだ。さっそく珍師範に連れられて食林寺へと向かうトリコらであったが…、その道すがら、急に二人の足下の地面が消え失せてしまった!
珍師範によると、この森は感謝と敬意を持った者にしか見ることができないらしい。そういう事ならばと、取り敢えず合掌・一礼…。顔を上げてみると、そこには今まで影もなかった食林寺が姿を現していた。驚きながらも、さっそく食林寺への階段を上ろうとするトリコ。だが、その途端、沢山の巨岩や石槍がトリコらに降り注いだ! 襲撃者の正体は、なんと食林寺そのもの。実は食林寺は見えなくなるだけでなく、無礼者に攻撃を仕掛ける場合もあるのだ。と、その時、急に食林寺に火の手が上がった。逃げ出した修行者の礼儀知らずな振る舞いに怒って、燃え上がってしまったのである。このままではシャボンフルーツも燃えてしまう…!
火の勢いは凄まじく、トリコの釘パンチさえ物ともしない。そんな業火を沈めたのは、珍師範の不思議な技・"食義"であった。そしてシャボンフルーツを捕獲するには、この食義を会得する必要があるらしい。なるほど、やはりコレも修行食材、一筋縄ではいかないという事だ。やがてボヤ騒ぎも収まって、食林寺の中へと入るトリコら。だが、寺からの攻撃は一向に止む気配がなかった。珍師範曰く、トリコたちの振る舞いに、全く心がこもっていない為らしい。万物への感謝と敬意を常に抱いていなければ、真の礼儀作法とは言えないのだ。そしてそれこそが食義の基本でもある。助言通りトリコらが感謝を強く念じてみると、攻撃はぴたりと止まるのだった。
ようやく一息つけたトリコらの前に、食林寺の師範代・シュウが現れた。彼がトリコらに食義の修行をつけてくれるという。だが、トリコは不満げであった。どうせなら珍師範直々に教わりたいと思ったのだ。そんなトリコにシュウは事情を説明する。珍師範の指導はスパルタすぎるというのだ。実はトリコらは以前にも、師範の修行の洗礼を受けているらしい。かつてしたサンサングラミーを巡るデスフォールでの冒険…、そこでトリコたちに流れてきた巨大な山は、なんと珍師範の仕業だったのだ。死んだらそれまでとアッサリ言い切る珍師範の恐ろしさに青ざめたトリコらは、態度を改めてシュウに修行をお願いするのであった。

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