第 21 話 『 衝撃デート!キリヤの真実 』 2004/06/27
脚本  川崎 良 演出  上田芳裕 作画監督  河野宏之 美術監督  行 信三/下川忠海
キリヤの本当の姿、それはドツクゾーンの闇に生まれたジャアクキングのしもべ。姉・ポイズニーがプリキュアに敗れ、キリヤの学園生活も終わりを告げようとしていた。人間と生活し、いつのまにか生まれた、人としての感情を振り切ろうとするキリヤ。イルクーボはどこか迷いのあるキリヤに、敗者には闇があるのみだと忠告する。何も知らないほのかは、いつもと違うキリヤを心配する。キリヤにとってほのかは虹の園で出会った大切な存在。自ら自分の真実を打ち明け、ほのか達がプリキュアである以上戦わなくてはならないと宣言する。「僕がこの世界に生まれていたら運命も変わっていたかもしれない…」
キリヤに人間である自分達との決別を伝えられ、落ち込むほのか。別れ際にキリヤの言った“運命”という言葉が気になるほのかは、部屋にやってきたさなえに運命について聞いてみる。さなえから運命を変えるのに必要なことは、その人を思う強い気持ちだと聞かされたほのか。翌日なぎさの元にキリヤの正体を伝えに行く。なぎさもその真実を知ると深く考え込むが、メップル達を守れるのは自分達だけだと覚悟を決める。一方ほのかは、未だにキリヤが敵だと知ったショックを拭えずに不安定なまま。そんなほのかの元に、とうとうキリヤから戦いを告げる手紙が届けられる。
早朝、河川敷で対峙するキリヤと二人。その関係はもう友人ではなく、倒すべき敵同士。何の躊躇もなく攻撃を仕掛けるキリヤに対し、なぎさとほのかは攻撃の態勢に入れない。「お願いやめて!!」言葉もむなしく聞く耳をもたないキリヤに、しぶしぶ変身して応戦するなぎさとほのか。「呪うなら僕たち三人の運命を呪ってください!」それなら運命を変えればいいと叫ぶほのか。しかし、キリヤは攻撃の手を休めない。まるで思いを断ち切るように戦うキリヤ。二人も彼に必殺技を出す事ができない。必死に説得を続けるなぎさだが、ボロボロになったほのかは立ち上がることができない…。
「あなたはこんなほのかの姿が見たかったの…!?」傷付き、立つ事もままならないほのかを見て、キリヤは決意する。周囲に慣れない自分を励まし、叱り支えてくれたほのか。例え運命には逆らえなくても…。二人にさしだされたキリヤの手。そこにはプリズムストーンが輝いている。「行っちゃダメよキリヤ君!!」キリヤはなぎさとほのかに石を託し、自ら闇に帰る事を選択する。「あなた達には強い力がある」イルクーボに迎えられて、闇へと帰るキリヤ。後に残されたなぎさとほのかは、静かに戦う決意を新たにする。キリヤの残した石を、彼が運命に立ち向かった証を握り締めて…。
 
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