あらすじ

第 10 話 『 風邪と約束とお母さんの日 』 2006/09/14
脚本 和泉 鶴 演出 貝澤 幸男 作画監督 上野 ケン 美術監督 杦浦 正一郎
きょうが風邪で寝込んだ日。おかゆを作ったり、氷を取り替えたり、体を拭いてあげたりと姉を一生懸命看病するあすだった。その甲斐あって回復し、新聞配達 から帰ったきょうは、あすが倒れているのを発見して気が動転してしまう。実は、あすは風邪をおして姉の看病をしていたのだ。救急車の中で、母が病院へ運ば れたきり帰ってこなかったことを思い出し、妹を守るというお母さんとの約束を守れず、何もできなかったと自己嫌悪に陥るきょう。一人きりの部屋に帰って後片付けをするが、家事はろくにできず、あすのためにリンゴを剥こうとしても指を切ってしまう有様に、自分はあすがいないと何もできない、何も力になってあ げられないと無力感にさいなまれてしまう。
翌日、たくさんの友達がお見舞いに来ているのを見て、自分がいなくてもあすは大丈夫なのではないかと思い、帰ってしまったきょうだったが、通りがかった河 原のタンポポ畑で、母の見舞いに毎日花を摘んで持って行った時に、母が自分の笑顔を見て幸せそうに微笑んでいたことを思い出した。そして、あすにすまなそ うな顔ばかりを見せていたことに気付き、自分にできることは笑顔を見せてあげることだと思い立つ。姿を見せなかった姉を心配し、もしかして自分はお荷物なのではないかと考えてしまうあすだったが、窓の外からのきょうのとびっきりの笑顔にはげまされ、無事退院できた。ふたり一緒にいる限り、お母さんとの約束は守れると、改めて誓い合うきょうとあすだった。