第 61 話 2004/06/13 一千年の悲しき呪縛

脚本
山田隆司
演出
西沢信孝
作画監督
浅沼昭弘
美術監督
渡辺佳人

デボロ遺跡の鍾乳洞にて清麿達がアルム、ゲリュオスとの激しい戦いを繰り広げている。魔物にも人間にもダメージを与えず、あくまで魔本を奪おうとするガッシュの戦い方に怒りをあらわにするアルム。最強の術、エグドリス・ネシルガで一気に勝負に出る!清麿はバオウ・ザケルガでそれを相殺するが、続いてのゲリュオスの最強呪文ギガノ・ディオルクに打つ手がない…そんな窮地を救ったのは「私の盾を甘く見ないで!」と今まで溜めておいた心の力を解放したティオのマ・セシルド!そして敵が大技を連発していたことで出来た隙をつき、恵が魔本を奪っていた!

その頃、フォルゴレ達もガンツにボコボコにされながらも魔本を奪うべく奮闘していた。度重なる変化の術により翻弄されていたガンツは、キャンチョメの姿が見えなくなると壁や床に変化したモノと思い込んでいる。その裏をかき、コポルクの術で小さくなって本の持ち主に接近するキャンチョメ。フォルゴレとウマゴンが必死に敵の気をそらし、キャンチョメは見事、本を燃やすことに成功したのだ!この魔物は千年経った今、やっと魔界に帰る…「また魔界で会ったら…今度は友達になろうね」キャンチョメの言葉に、消えゆくガンツの瞳には涙が光るのだった。

清麿達の前で燃える、二冊の魔本。消えかかりながらも、アルムは話し出す。ガッシュのような甘ったれた戦い方ではこの先に待ち受ける魔物達を倒せない。今後は敵の魔物達にも容赦なく攻撃をすること…「いいな、約束しろ」それにガッシュが頷いて見せると、アルムは穏やかな顔を見せる。さらに彼は、千年前の魔物達が裏切ろうとすればロードに心を支配されている本の持ち主がそれを防ぐ事、そしてその魔物はロードによって再び石に戻される事を話す。アルムは実際に石に戻されかけた魔物を見たことがあるというが…。

最後に負けんじゃねえぞ、と言い残し、アルムとゲリュオスは消えた。これで彼らはやっと戦いから解放されたのだ…。ちょうどその時、勝利したフォルゴレ達も戻って来た。心の呪縛が解け目を覚ました人達に、アポロの待つ街まで行けば帰国の手続きや治療が受けられることを告げ、地図を渡す恵。アルムの本の持ち主だった女の子・真美子にありがとうと言われ、清麿達に笑顔がこぼれる。そして更なる戦いに向け、気を引き締める一同。しかしその時すでに、ガッシュ達の気配を嗅ぎつけた新たなる敵、ビクトリームが“華麗なる”その姿を現そうとしていた…!