第 42 話 2004/02/01 非情なる敵ゼオンとデュフォー

脚本
広平 虫
演出
地岡公俊
作画監督
山室直儀
美術監督
清水哲弘

風邪を引いてしまったガッシュ。一人ぼっちが寂しくて学校に連れて行ってくれと懇願するが、清麿は無視して登校する。しかし諦めきれないガッシュはウマゴンと共に学校へとやって来てしまう。おかげで教室は大騒ぎ!ドタバタ騒動の中、ガッシュは熱のせいでついに倒れてしまう。そんな時、清麿の学校に訪れる青年が一人。ガッシュを保健室に連れて行き、教室に戻ろうとしていた清麿はふいに呼び止められる。そこに立っていたのは、かつて戦った強敵・旅人アポロだった。再会を喜ぶが、清麿はアポロのパートナーの魔物・ロップスが居ないことに気付く。

「僕の本は、燃えたんだ」アポロの口から語られたのは、 驚くべき真実。ロップスを倒した魔物はガッシュに良く似ていたという。清麿は以前イギリスでガッシュをボロボロにし、記憶を奪ったという“ガッシュに似たやつ”のことを思い出し、アポロに詳しく話してくれるように頼む。アポロたちがその魔物に出会ったのは、オランダを旅していた時だった。何かに威嚇するロップス。アポロがその方向へ視線をやると、そこに居たのはガッシュとよく似た、しかしまったく別の雰囲気を纏った少年が。その魔物の名は 、ゼオン。

無益な戦いはしないと戦いを避けようとするアポロたちだったが、ゼオンは「甘い!!」と彼らを一蹴し、かくして戦いは始まってしまう。アポロには敵の行動を予想し、危険を察知するということが出来る。しかしゼオンのスピー ドと術の力はそれを上回る強大なモノだった。ガッシュと同じ「ザケル」を使うが、威力はガッシュのそれよりも強力で、速い。そしてゼオンの魔本の使い手は氷のように冷たい瞳をしながらも、得体の知れない何かを秘めている青年・デュフォー。その動きはまるで恐怖と言う名の感情を最初から持ち合わせていないかのように、ロップスの攻撃 を全て紙一重でかわしていく・・・。

圧倒的な強さの前に、アポロたちはついに追い詰められ、 敵の非情な攻撃によって一瞬にして炎に包まれるロップスの魔本。さらにゼオンは燃えている魔本に更に電撃を浴びせ、アポロが別れを言う間もなくロップスを消し去ってしまった・・・。そんなゼオンのしたことに怒りを燃やす清麿。必ず仇はとる!とアポロに固く約束する。そしてアポロも ロップスを自由な王様に出来なかった・・・彼の住む魔界の王をあんな奴にしないでくれ、とその想いを清麿に託し、彼らは再び、それぞれの道へと歩みだしたのだった。