第 116 話 2005/07/17 最大呪文炸裂! ガルバドス・アボロディオ レインの夢

脚本
山田隆司
演出
山田芳裕
作画監督
清山滋崇
美術監督
清水哲弘

パピプリオ&ルーパー、ロデュウ&チータ…2組の魔物に襲撃された清麿&ガッシュ、レイン&カイルのコンビは絶対的な窮地にあった。パピプリオらのコンビは、猛烈な痒みを催させる術などを使う厄介な存在。さらにロデュウのコンビは、的確な判断力と強力な術で清麿たちを圧倒する。しかもレインのコンビは、パートナーのカイルが「戦い」という言葉すら恐れる臆病症のため、まったくの戦力外。ただレインの怪力と爪だけが頼りだった。だが、その風向きが突然変わる…。カイルが、とうとうレインの魔本を手に取ったのだ!!

恐怖にうち震え、涙ながらに歯を食いしばるカイル。しかし彼が唱えた初めての術は、大地を大きくえぐってロデュウたちに衝撃を与えた!! もはやカイルの勇気は本物だった。その証拠に、術に囚われて動けない清麿とガッシュを護ろうと、カイルは恐怖で折れそうになる心を必死に支えてロデュウたちの前に立ちふさがる!! それは、かつて虫さえも怖がり、受け継いだ財産をジルのいいようにされていた気弱なカイルではない。友情のために我が身を犠牲にできる、本物の勇者だ!!

「もう、オレがいなくても大丈夫だ」…すっかり男らしくなったカイルに安心するレイン。だがそれは、魔界に戻る決意をしていたレインとの辛い別れを意味していた。ロデュウたちを撃退し、ようやく精神的なプレッシャーから解き放たれたカイルは、自分が気を失って目覚めるまでの間に、レインが姿を消してしまったことに気付かされる。もう、レインは魔界に帰ってしまったのだ。脳裏をよぎるのは、彼との楽しかった時間…。共に笑い、草原を駆け、遊んだ日々。カイルにとってレインは、兄弟であり、父であり、大切な友だちだった…。

レインが傍にいなくなったことで、カイルは心の強さを得ることができた。ジルに対して思っていたことを洗いざらいブチまく、これまでにはない鬼気迫る勢いで彼女の悪行を告発。ジルを完全にへこますことに成功したのだ。そんな彼の姿を傍で見守っていた清麿たちは、レインとの別れの瞬間を回想する。レインたっての希望とは言え、親しい者の本を燃やすのはこれで二度目。しかし、今回はかつてコルルの本を燃やした時とは違う…。レインは魔界の王になることに興味はなく、唯一心配だったカイルも、もうひとりでやっていけるからである…。