第 115 話 2005/07/10 猛攻ロデュウ 瀕死のレイン 目覚めよカイル

脚本
まさきひろ
演出
深澤敏則
作画監督
出口としお
美術監督
渡辺佳人

パピプリオとルーパーに奪われたカイルを取り戻そうと、後を追った清麿・ガッシュ・レインの前にロデュウと名乗る魔物が現れた!! ヤツはパピプリオを影で操り、強力な術を得たレインを仲間に引き込もうと暗躍していたのである。しかしレインはその申し出を拒否。臆病なパートナー・カイルを取り戻そうと対抗した。その最中、レインはパピプリオやロデュウに攻められつつ、ボロボロになりながら戦うガッシュの姿に懐かしい光景を垣間見る。それはまだ2人が魔界にいた頃の、まさに出逢いの瞬間だった…。

ガッシュと出逢う以前のレインは、彼の武器である怪力を存分に振るってただ暴れまわるだけの無法者でしかなかった。運命の日も、魔界のとある村で乱闘を展開し、村人から追放されそうになっていたのである。だがその最中に、足元が崩れたことで崖下に落下。どこかを痛めたのか、激痛に襲われて立ち上がることも出来ず、ただ死を待つしかなかった。もはや、嫌われ者の自分は助からない…誰も助けてくれない…自嘲気味に諦めるレイン。しかしそんな彼に手を差し伸べた、唯一の人物がガッシュだったのである。

「ガッシュに頼るんじゃない。オレが…オレがカイルに見せてやらなきゃいけねえんじゃねえか!!」…ガッシュに命を助けられた思い出が、再びレインの揺るぎない信念を呼び覚ました。あの時のガッシュのように、自分の行動で、自分の姿でカイルに『勇気』を示そうとするレイン。その決意は彼に驚異の底力を発揮させ、パートナーも術もないまま、ロデュウに食らいつかせる。そして、これまで襲撃者を撃破して来たという己の爪と牙で、圧倒的な戦闘力を発揮した。これこそレインの本領だ!!

鬼気迫るレインの表情に、今にも泣き出しそうになるカイル。しかしそんなレインの想いが不可能を可能にし、ついにカイルの奪回に成功した。そこでレインはカイルに語る。「本当の姿ってのは怖ぇもんなんだ。特に大切なものを護ろうとする時はよ。お前にはオレの姿がどう映るかわからねえ。悪いのか…正しいのか。だが…必要なんだ」。その言葉がカイルの心を動かした。彼は恐怖で涙を流しつつ、それでも歯を食いしばり、大地にしっかりと立って強い眼差しをギッと向ける。手には、レインの魔本をしっかりと持って…!!