第 110 話 2005/06/05 猛襲カルディオ! 雪原に燃やす闘志 ウマゴン新たな炎

脚本
千葉克彦
演出
上田芳裕
作画監督
上野ケン
美術監督
渡辺佳

出張で北海道にやって来たサンビームと、彼を追って来てしまったウマゴン。2人が北の大地で遭遇したのは、自分たちと同様の術を使う魔物「カルディオ」と、そのパートナーの少年「サウザー」だった。彼らは仲間がいるウマゴンたちを「弱虫」呼ばわりし、同じような術を使うことに嫌悪緩を露にする。そして、長く辛い特訓の末に会得したという苛烈な冷気を発し、ウマゴンたちを凍てつかせようとした。この谷に雪を残すほどの冷気だと言うだけあり、サンビームたちはたちまち窮地に立たされてしまう…!!

「所詮は仲間の魔物と一緒じゃなきゃ生き残れなかったヤツさ。誰にも頼らず生き残るために、必死で修行して来たオイラたちには勝てねえんだよ」…サウザーたちに押され、角を…鎧を砕かれるウマゴン。もはや苛烈な冷気の前に為す術なく、凍えるしかないのか…。そんな中、ガッシュたちの暖かな笑顔を脳裏によぎらせたウマゴンに、驚くべき変化が表れた。彼らを凍てつかせていた冷気を、身体を覆いつつあった氷を、全身から発する暖気で溶かし始めたのだ!! それはやがて猛烈なる炎となり…!!

サンビームは気づいた、ウマゴンに新たな術が備わったことに。それは熱波となってサンビームたちを包み、瞬く間に冷気から解放してくれた。さらに熱波はウマゴンに外見的な変化をもたらし、新たな角、新たな鎧となって彼を包む。しかしそれは彼らにとっても諸刃の剣…。何と熱波がサンビームを焼きそうになってしまったのだ!! 冷気を自在に扱うカルディオとサウザーのコンビでさえ、そうなるまでは辛い修行を重ねなければならなかったというだけあり、ウマゴンたちはパワーアップに強い戸惑いを見せてしまう…。

「わたしたちの戦いはテクニックではない。心で戦うんだ」…自分がサンビームを焼いてしまうのではないかと怯えるウマゴンに、サンビームは毅然とそう言い放った。その言葉、パートナーとの信頼関係、そしてガッシュたち仲間の心の支え…ウマゴンはそれらに護られ、どんなに叩きのめされても立ち上がる。その末に、自らの炎がサンビームを焼くことなくカルディオたちを圧倒。一撃くらわし、戦線離脱することに成功した。その驚異的な成長にカルディオは気おされ、思わずウマゴンに怯えるという一瞬も垣間見せるのだった。