劇場オリジナルアニメーション「ポッピンQ」

ストーリー

春、卒業を控えた中学3年生の伊純(いすみ)は悩んでいた。

不本意な成績で終わってしまった陸上の県大会。
あの時出せなかったパーソナル・ベストを出したい。

このままでは東京へ転校なんてできない。
伊純は、毎日放課後にタイムを測っていた。
だが、そんな伊純の行動は、県大会で勝った同級生へのあてつけだと周囲には受け止められていた。

卒業式当日、ふらりと辿りついた海で“時のカケラ”を拾った伊純の前には、見たこともない風景が広がる。

そしてポッピン族のポコンが現れる。ポコンは伊純と心が通じ合っている“同位体”だった。

伊純が迷い込んだ場所は“時の谷”。ポッピン族は、様々な世界の“時間”を司る一族。
ところが、その“時間”がキグルミという謎の敵のせいで、危機に瀕しているという。

“時の谷”には、伊純と同じく“時のカケラ”をひろった少女たちがいた。

勉強のためなら友達なんかいらないという蒼(あおい)。

プレッシャーでピアノのコンクールから逃げだしてしまった小夏(こなつ)。

父のすすめる柔道と母のすすめる合気道のどちらも選べないあさひ。

みな悩みを抱えたまま“時の谷”へとやってきていた。

そして伊純と同様、その傍らには“同位体”のポッピン族がいた。彼女たち“時のカケラ”の持ち主が、心をひとつにしてダンスを踊ることで“時の谷”を守ることができ、元の世界に戻ることもできる。

だが5人目の少女、沙紀(さき)はみんなと踊ることを拒絶する。

「私は元の世界になんか戻りたくないから」。

その言葉に伊純の心はうずく。

「私だって元の世界に戻って前にすすめる自信なんてない」--。

「私だって元の世界に戻って前にすすめる自信なんてない」--。

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