その男は700年ごとにやって来る。
男の目の前に広がるのは、あらゆるモノが灰色に朽ち果てた世界。
かつて繁栄を極めた都市の廃墟であった。
男はそこで、ある一人の娼婦と邂逅を果たす。
それは情念渦巻く螺旋物語……タイロストーマの始まりであった。

「ファイナルファンタジー」シリーズのビジュアルコンセプトなどで知られる世界的な画家の天野喜孝が、So-net「天野喜孝公式Webサイト」〈AMANO'S WORLD〉内のコンテンツ〈Fantascope〉にて発表したオリジナル作品。天野自身が200枚以上もの墨絵を描き下ろし、俳優の杉本哲太、宇梶剛士、麻生祐未ら実力派俳優陣を声優に迎えて展開される因縁の物語を、CM界の巨匠・木村草一が『Fantascope 〜tylostoma〜』という「画ニメ」作品として完成させました。個展では味わえない天野喜孝ワールドを、物語を伴った映像としてお楽しみいただけます。

天野喜孝 プロフィール
1952年、静岡県生まれ。竜の子プロダクションでアニメ作品のキャラクター設定をした後、フリーになり、雑誌・絵本等にファンタジー画、装幀画を発表。出版界から注目を浴びる。83年、第14回星雲賞受賞。86年の第17回まで4年連続受賞。その後、ゲームソフト「ファイナルファンタジー」のビジュアルコンセプト、舞台美術など創作の場を広げる。その後、活動の場を世界に広げ、パリ、ニューヨーク、ドイツにおいて、リトグラフ制作や個展を開催し好評を博した。06年は、フランス『フォーラム・ド・イマージュ』でゲスト招待、6月には『アヌシー国際アニメフェスティバル』にて講演会に参加予定。 日本でも、01年『陰陽師』、03年『陰陽師II』に続き、06年は 『大帝の剣』のコンセプトデザインを手がけ、注目を集めている。

木村草一 プロフィール
1947年、神奈川県横浜市生まれ。早稲田大学卒業後、数年の修行期間を経て、25歳からCMディレクターとして活躍。29歳の時フリーとなり、現在に至る。 主な作品として、ホンダ「プレリュード／崖とカウボーイ」、資生堂「INOUI／連作」、サッポロビール「影絵」、東京電力「家庭がいちばんあったかい」、ネスレ日本「ネスカフェプレジデント／母のネックレス」など。ADC、ACC、IBA、クリオ等、国内、海外を問わず数多くの賞を受賞。